阪神・伊藤将で10勝トリオ完成 リリーフ会参加で芽生えた「全部投げる覚悟」 志願続投で8回1失点

[ 2023年9月11日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神5ー1広島 ( 2023年9月10日    甲子園 )

<神・広> 「十」勝目を挙げて笑顔の阪神・伊藤将(撮影・大森 寛明)
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 先発としての責任感にあふれる阪神・伊藤将が、1つ目の勲章を手にした。8回1失点で新人だった21年以来2度目の10勝を達成。村上、大竹に続き、3日連続で大台に到達した。

 「自分が最後だったので、しっかり3人で(10勝)飾れたらいいなと。個人としては少しプレッシャーがありましたけど、刺激をもらえて、結果も出たのでよかった」

 持ち味の内外角を丁寧に突く投球で散発3安打に封じ込めた。「(坂本)誠志郎さんの配球で内角を使うことができた」。失点は5回のマクブルームのソロ被弾だけ。九里と白熱の投手戦を展開した。同点の7回は1死満塁で打席が回る前に岡田監督に続投を志願した。

 「行きたかったんで、“まだ投げたいです。全部投げます”と。同点だったら、自分で責任を負った方がいいかなって。9回もいくつもりだった」

 結果は三ゴロ併殺打でも、直後の8回を3者凡退に抑えて直後の勝ち越しを呼んだ。糸原に決勝打が生まれた時もベンチ前でのキャッチボールで9回の続投に備えていた。

 振り返れば、今季初登板だった4月27日の巨人戦も続投志願の完封勝利で発進。90球で完投勝利した前回3日のヤクルト戦の後には救援陣全員が集う“リリーフ会”に初参加したことで、先発マウンドを担う心意気がさらに強まった。

 「“ここからまた優勝に向かって、残りのシーズン頑張ろう”って、ザキ(岩崎)さんやサダ(岩貞)さんも言っていた。その場ではナイスピッチって言ってもらったけど、自分もいつも助けてもらってる。残りのシーズンも短いし、チーム一丸となって投手陣で頑張ろうって」

 左肩違和感で1カ月遅れの開幕から初の規定投球回まで残り2回2/3まで来た。2つ目の勲章を目前にし、「長いイニングを投げることは、もうずっと掲げてきたから」と胸を張った。(阪井 日向)

 ○…阪神は9月1日からの8連勝の間、すべて先発投手が勝利投手。阪神で8試合連続先発投手が勝利は、21年4月9~20日の8試合以来2年ぶり。あす12日の巨人戦も先発投手で勝てば、68年8月18~31日の9試合以来になる。
 ○…伊藤将は2年ぶり2度目のシーズン10勝。8日村上、9日大竹に続く3試合連続の10勝到達となった。阪神で2桁勝利以上3人は21年の青柳13勝、秋山10勝、伊藤将10勝以来2年ぶり。

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