広島・小園が宣言「優勝するつもり」 今季初3番起用に応えた4号2ラン&決勝打で今季最多3打点

[ 2023年8月16日 05:03 ]

セ・リーグ   広島7-6阪神 ( 2023年8月15日    マツダ )

<広・神>初回1死一塁、右越えに2点本塁打を放った小園はナインに迎えられる(撮影・奥 調)
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 広島・小園海斗内野手(23)が15日の阪神戦で決勝打を放ち、1分けを挟んだ今季最悪6連敗からの脱出を呼んだ。同点に追いついた6回2死一、二塁から左前へ殊勲の一打。初回の一時同点の右越え4号2ランと合わせて2安打3打点で今季初3番の起用に応えた。3連戦で1敗した時点で自力優勝の可能性が消える土壇場でまず一つ踏みとどまった。

 小園は拳を突き上げた。同点の6回2死一、二塁で左腕・島本の初球フォークを左前へ。5回は同じ初球打ちで二ゴロ併殺打に倒れていても、果敢な打撃で勝利を呼び込んだ。

 「積極的に振りにいくのを忘れずにできた。(中断もあって)ゆっくり考える時間もあったので、逆に良かった」

 雨の影響で14分間中断。1死一、二塁から野間が左飛に倒れた後、一振りで球場を歓喜に変えた。今季初めて3番で起用され、初回1死一塁では一時同点の右越え2ラン。「つなぐことしか考えていなかった。取られた後に、すぐ取り返すことができて良かった」。大瀬良が早々に被弾して沈む空気を拭い去った。

 阪神とは約半月ぶりの直接対決。3連戦で1敗した時点で、自力優勝の可能性が消えて優勝マジック点灯を許す土俵際だった。18年ドラフト1位の小園にとっては初めて経験する上位争い。「いいところで戦えているので、緊張感もある」。特に前半戦は大半を2軍で過ごして悔しさも味わった分、巻き返しへの思いは強い。降格した4月下旬とは違う。

 「(開幕直後は)気持ち的に、むかついてしまったり、余裕がなかったりした。そういうところで、(今は)余裕を持てるというか、メリハリができてるんじゃないかと思う」

 11日には秋山が右ふくらはぎ故障で負傷離脱。不振時に「頑張って行こう」と背中を押してくれた先輩の分まで結果を残すしかない。今季最多3打点で重責に応え、「ゲーム差は開いているけど、優勝するつもり。絶対に勝ちたい」と言い切った。

 連敗中も常に前向きだった新井監督は「うちらしく全員で戦って、全員で頑張って、全員で止めた連敗だった」と称えた。14日に阪神・岡田監督は「まずは新井を激励せなあかんやろ」と発言。言葉を交わしたメンバー交換時について「それはパス」とけむに巻き、変わらず前だけを見据えた。(長谷川 凡記)

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