佐々岡真司氏 立ち上がりから力感なかった広島・大瀬良 インコースの使い方にも工夫必要

[ 2023年8月7日 05:03 ]

セ・リーグ   広島0-13巨人 ( 2023年8月6日    マツダ )

佐々岡真司氏
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 【佐々岡真司氏 視点】広島・大瀬良はコントロールを意識したからなのか、立ち上がりから力感を感じなかった。真っすぐの球速は145キロ前後。内、外にきっちり制球できていたならそれでもいいが、狙ったコースには投げ切れていなかった。

 ただ、インコースの使い方には工夫の余地があったと思う。3本塁打を含めて被安打8。それほど打たれた中で、打者の右左に関係なく内懐を攻めた球、あるいは足元を動かす球は何球あったのか。左打者に対する左腕・戸根もしかりだ。

 大瀬良の生命線はカットボール、スライダー。同じ方向へ曲がる変化球を生かすには、やはり内角を厳しく突く必要がある。腕を振って切れがあればボール球になっても有効だが、この日は腕の振りが弱いため簡単に合わせられていた。長野のソロが典型例だ。

 阪神と首位争いを演じる夏場。登板間隔を空けるなどした春先からのマネジメントは、フル回転してもらいたい勝負どころを念頭に置いてのものだろう。責任感の強い大瀬良が一番よく分かっていると思う。次回の変わり身に期待したい。(本紙評論家)

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