元巨人・新浦壽夫氏 3年間で54勝を挙げた韓国球界に別れを告げた理由「はい、黙ってましょうって」

[ 2023年8月7日 18:49 ]

新浦壽夫氏(2016年撮影)
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 巨人、大洋(現DeNA)などで活躍し、NPB通算116勝、韓国プロ野球でも54勝を挙げた新浦壽夫氏(72)が7日に更新されたYouTube「よしひこチャンネル」にゲスト出演。わずか3年で韓国球界を離れた理由を告白した。

 新浦氏といえば、第1次長嶋政権(1975~80)、第1次藤田政権(81~83)で巨人のエースとして君臨したレジェンド左腕。32歳の時に日本を離れ、韓国プロ野球に新天地を求めた。

 3年契約を結んだ三星ライオンズでは、1年目に16勝(10敗)、2年目に25勝(6敗)、3年目に13勝(4敗)を挙げる活躍。糖尿病を患っていたものの、医者からもプレーに影響はない、お墨付きを得ており、「まあ、黙ってやれば、2ケタは勝つだろうな。5年か6年はやれるだろう」と本人も自信を持っていた。

 ただ、別の問題があった。「1年目の16勝をした時に給料が上がらなかったんです」。いきなりエース級の活躍を見せたサウスポーに対し、球団フロントは「ウォンが上がってますので」と苦しい?言い訳。25勝を挙げた2年目のシーズンオフも、給料は変わらず、「ウォンが動いてますから」の言葉を聞いた。

 当時、新浦氏が球団と「闘争」しなかったのには、恩師の「助言」があった。「長嶋(茂雄)さんには“韓国へ行ったら、金のことで問題起こすなよ”(と言われていて)。はい、黙ってましょうって」

 沈黙は金なり。トラブルを起こさず、3年で日本復帰を決めた新浦氏のもとには、大洋(現DeNA)、日本ハムから獲得オファーが。セ・リーグで戦う気持ちを固め、その後は「巨人キラー」としてならした。

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