中村武志氏 ミス出ても「不思議な勝ち」が巨人の良薬に

[ 2023年4月20日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5-1DeNA ( 2023年4月19日    佐賀 )

<巨・D>勝利を喜び合う原監督(左端)ら巨人ナイン (撮影・西川祐介)
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 【中村武志 視点】かつて、野村克也監督が「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と言っていたが、この日の巨人の勝ちはまさしくそんな試合だった。野球はミスが多いと勝てないものだが、ミスが出ても勝てたからだ。

 2―1の4回無死一、三塁から、ブリンソンのボテボテの一ゴロで三塁走者の岡本和が本塁で憤死した。突っ込むのはいいが、タイミングはアウトだっただけに挟殺プレーに持ち込んで、走者を三塁に進めないといけない。粘りがなかったし、三塁にいっていれば2死からの吉川の左前打で二塁走者の丸が本塁に突っ込んでアウトになることもなかった。

 7回無死一塁では吉川の2ランで欲しかった追加点を挙げたが、その前に送りバントを失敗した。結果的に最高の形になったとはいえ、きっちり犠打を決めないといけなかった。初登板した山崎伊が抜群の出来で、うまくリードした大城卓とのバッテリーで勝ちを呼び込んだ試合。加えてミスが出ても逃げ切る「不思議な勝ち」は、低迷している巨人にとって良薬になるだろう。(スポニチ本紙評論家)

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2023年4月20日のニュース