落合博満氏　WBCという大会の選手と監督にとっての位置付け　09年就任要請は「なかった」

落合博満氏
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　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（69）が28日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル　#オレ流トレンド」を更新。ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）という大会について持論を語った。

　2006年の第1回大会に続きイチローの劇的な一打で連覇を果たした09年大会。選手選考では中日の候補選手が全員「辞退」して派遣選手0人だったことも波紋を呼んだ大会だった。

　WBCという大会の選手にとっての位置付けについて「アメリカ（大リーグ）に行って野球をやりたいっていうのは一つのセールスポイントとして挙げられる大会なのかなとは思うけども、もうずっと日本で野球やってるんだったら別にその大会には出なくてもいいやっていうふうに考える選手が中にはいるはずだからね」と、あくまでも選手一人ひとりの意思や考え方が一番優先されるべきだと語った落合氏。

　巨人の原辰徳監督が侍ジャパンを率いて06年王ジャパンに続き大会連覇を達成した09年WBC。原監督に決まるまでは落合監督の就任も噂された。実際にオファーはあったのか。「要請らしきものはなかったと思う」と監督就任要請はなかったと回顧。「現場の指揮を執っている監督が丸々1カ月くらい穴を空けるっていうのはどうなんだろうなって。まあ、ユニホームを着てない中でも立派な方がたくさんいるんでね。そういう中から選んだ方がいいんじゃないのかなとは常々言っていたけどね」と当時から今も変わらない代表監督についての考え方を示した。

　そして「（もし落合氏に当時要請があっても）チームを持っている以上は無理。（中日との）契約上もそうだからね。何もWBCに行って指揮を執りなさいっていう一文は入っていないだけにね。自分が置かれている立場を考えたら、シーズンを通して球団を優勝させるっていうところに専念しなきゃいけないっていうのが置かれている立場の立ち振る舞いじゃないのかなと思う」と落合氏の考える「球団を任された監督」としての思いを語った。