広島・栗林「永川さんの成績」球団最多38S超え目標 3年目球団最高俸9500万円に決意

[ 2022年12月21日 05:00 ]

契約更改を終えてポーズを決める広島・栗林(撮影・奥 調)
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 広島・栗林良吏投手(26)が20日、広島市南区の球団事務所でチームの大トリとして契約交渉に臨み、4200万円増の推定年俸9500万円で更改した。来季3年目の年俸としては、森下の7500万円を更新する球団最高額となった。来季は球団のシーズン最多記録である08年永川勝浩(現2軍投手コーチ)の38セーブ超えを目標に掲げ、自身初となるリーグ優勝に貢献する覚悟を示した。

 年俸1億円が目前に迫る最高評価を得た。栗林は今季2敗のみ、防御率1・49と安定感を発揮。マイナス査定がごくわずかなことが大幅昇給につながり、「1年目の成績より落ちたにも関わらず、同じような上げ幅をもらえた。満足している」とうなずいた。

 交渉の席で話題に上がったのが「セーブ数」だ。球団のシーズン最多記録は08年永川勝浩の38セーブ。この数字を球団から伝えられたことで来季の目標が定まった。

 「永川さんの成績を超えて、セーブ王を獲りたい」

 今季の目標は「60試合登板」だったように、セーブ数を目標に挙げたことはなかった。その中で膨らみ続けていた責任感が個人目標の変化につながった。

 「やっぱり自分の仕事は数多く試合に投げることではなく、与えられた場所で結果を出すこと。優勝したい気持ちから、目標をセーブ数に切り替えた。優勝に向かって頑張るため、そういう数字を明確に言おうと思った」

 来季は多くの記録更新がかかる1年となる。3年連続で30セーブを達成すれば、永川(07~09年)に並ぶ球団最長で、新人から3年連続30セーブとなればプロ野球初となる。現在通算101試合、68セーブ。プロ野球最速で100セーブに到達したギャラード(中日)の148試合の更新も視界に捉えている。

 「まずは永川さんの3年連続30セーブを目標にして、その上で38セーブを超えられたら最高かなと思う」

 来季で3年目とはいえ、救援陣をけん引する立場にもなりつつある。「ヤクルトもDeNAも勝ちパターンがしっかりしているから上位にいけた。中継ぎの責任は凄く感じる」。圧倒的なセーブ数を残して、東京五輪で経験した胴上げ投手をチームでかなえるつもりだ。(河合 洋介)

 【WBCには前向き】○…栗林は、来年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について「自分もそういう舞台で戦ってみたい気持ちはある。だけど意識しすぎずに、まずはシーズンを戦うための体づくりをしたい」と言葉を慎重に選びながら出場に意欲を示した。WBCに参加する場合は、来年3月31日のシーズン開幕よりも早めの調整が求められる。「選ばれたときにコンディションが整っていなければ、選んでいただいた方々に失礼。準備だけはしっかりしておく」と見据えた。

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2022年12月21日のニュース