日本ハム 12球団最速のV逸決定翌日に快勝 新庄監督「ぶれずに」残り試合で来季への土台を築く

[ 2022年9月5日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム8―2楽天 ( 2022年9月4日    楽天生命 )

<楽・日>9回、選手交代を告げた新庄監督はスタンドに手を振る(撮影・篠原岳夫)
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 投げては加藤が8回無失点、打線は3試合ぶりの2桁10安打8得点と投打がかみ合っての快勝。日本ハム・新庄監督は「不思議ですよね。こんなに点が入る時もあれば、データ的に相性のいい打線を組んでいるのに1点とか…。野球にはそういう何かがあるってよく思う」と改めて野球の難しさを実感しつつ、前日3日の楽天戦に敗れて6年連続でリーグ優勝を逃したことにも言及した。

 「今年はみんなが経験を積んで成長する。優勝を目指さないじゃなくて、目指せなかった。(来年)目指すためには、ファンの方には申し訳ないけど俺たちはぶれずにやる」。ファンに多くの勝利試合を見せられないことを謝りつつ、残り21試合も来季を見据えた選手育成に主眼を置いた起用を続けることを宣言した。

 球団からの複数年契約の打診を断り、1年契約を結んだ指揮官は、今後の去就にも言及した。かねて「5、6年後に“土台をつくってくれたのはビッグボス”と言われるようなチームづくりをしたい。成長させて卒業したい」と数年がかりでの指導を思い描いており、続投が基本線。球団は今季終了後に続投要請する方針だが、新庄監督は「球団から“来年、お願いします”と言われても、残り試合で(チームが)成長できないかなと思ったら分からない。俺っていう人間は俺も分からん。“あとは頼んだ”ってなるかも」とした。

 選手の可能性を探るため、ここまでの122試合で122通りの打順を採用。満塁でのヒットエンドランなど、相手の意表を突く策を連発して選手の対応力を見極めてきた。その中で松本剛は初の首位打者へ独走中。投手では伊藤がリーグ2位の10勝、加藤が同2位の防御率2・05と開花しようとしている。

 指揮官が掲げる条件は、チームの成長余地に加え、今秋ドラフト会議でも即戦力選手の獲得を要望するなど、来季優勝を狙えるだけのオフの戦力補強とみられる。来年3月開場の新球場で面白い戦いができると判断すれば、来季も采配する姿が見られそうだ。(東尾 洋樹)

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2022年9月5日のニュース