森繁和氏 近本を力で抑え込んだ中日・根尾 勝ちパターンでの起用も「あり」

[ 2022年7月2日 04:46 ]

セ・リーグ   中日3ー1阪神 ( 2022年7月1日    バンテリンD )

<中・神>5番手で力投する根尾(撮影・椎名 航)
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 【森繁和 視点】正直、この場面で根尾を使うのかと驚いた。1―0で得点圏に走者を背負い、打席には27試合連続安打の近本。おまけに左打者だ。投手として貴重な経験を積ませて、そして育て上げる。立浪監督の「覚悟」が伝わってくる起用だった。

 根尾も見事に期待に応えた。球種は直球とスライダーだけ。その2つを効果的に使った。2球目に膝元に食い込むスライダーで空振り。非常に切れがあった。そして3球目は同じ内角で今度は高めに151キロ。現時点での根尾にとって最大の武器であり、相手を凡打に抑えられる可能性が一番あるボールだ。捕手の木下が勇気を持って内角高めに要求するだけの勢いがあり、根尾も力で抑え込んだ。

 将来的な先発起用を見越せばブルペンでの投げ込みは不可欠で、2軍で長いイニングを投げることも必要だ。ただ、短いイニングで出力を上げて投げれば抑えられることをこの日も証明した。例えば勝ちパターンでの継投など、もっといい場面での起用も増えていくだろう。私は「あり」だと思う。(スポニチ本紙評論家)

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2022年7月2日のニュース