立浪竜が森下ガブリ！　2回までに先発全員安打の快勝劇　火付け役のビシエド「どんどん勝っていきたい」

セ・リーグ   中日10ー4広島 （ 2022年4月17日    マツダ ）

＜広・中＞初回、木下拓の適時打で生還し、立浪監督（右）とタッチをかわすビシエド（撮影・坂田　高浩）
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　春の陽気に誘われて中日打線が目覚めた。広島の先発・森下に2回までに先発全員の10安打を浴びせて8点を奪いKO。火付け役は4番・ビシエドだ。初回、1死一、三塁から痛烈なライナーで右前に運ぶ先制打。森下がクイックで投じた外角直球に反応し「ちょっとビックリしたけど、しっかりと早めに準備していたので対応できた」と頬を緩めた。

　主砲の一打で活気づいた打線は、木下、京田の適時打で初回に4点。2回も初めて「2番・右翼」で起用された鵜飼の左中間への2号ソロや木下、石川昂の適時打で4点を奪って突き放した。

　ビシエドは試合前まで得点圏で17打数1安打、打率・059と不振だった。普段は温厚だが4月1日の広島戦では好機で凡退し、ベンチで手袋を破いて投げ捨てるほど怒りをあらわにした。だが、立浪監督の根気強い指導もあり、勝負強さを取り戻しつつある。4回の右前打と合わせ7試合ぶりのマルチ安打。ヒーローインタビューでは「4番として、チームに貢献できるようにどんどん勝っていきたい」と宣言した。

　今季最多18安打で10点を奪い、貯金は再び3となった。前日の敗戦後に、自虐気味に貧打を嘆いていた立浪監督は一転。「こんな日があってもいいでしょう」と気分よく球場を後にした。（中澤　智晴）

　【データ】中日の先発全員安打は4月7日のヤクルト戦以来今季2度目。この日は初回6安打、2回4安打の速攻10安打目で達成。近年2回までに投手を含めた先発全員安打達成は96年7月9日の巨人2回10安打目（初回（1）、2回（9）＝対広島）、98年4月22日のヤクルト2回11安打目（初回（10）、2回（1）＝対中日）、04年5月3日のヤクルト2回9安打目（初回（0）、2回（9）＝対中日）などがある。