伊東勤氏 ソフトB・田中正は指のかかりなど球質は抜群 カーブでカウントを取れたら打者は邪魔になる

[ 2022年2月23日 07:00 ]

練習試合   ソフトバンク4-2西武 ※特別ルール ( 2022年2月22日    宮崎・アイビー )

<練習試合 ソ・西>2回1死、中村を右飛に抑え野手に向かって手を上げる田中正(撮影・岡田 丈靖)
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 【伊東勤 視点】田中正のフォームは力感はないが、指のかかりなど球の質は凄くよかった。特筆すべきはボールの高さ。低めにたたきつける球や逆球もなく、だいたい打者の振りそうな高さ、一番速さを体感させるような高さにきていた。今の時期にあの高さにあの質の球を投げられたら、とてもじゃないが打てない。2回、山川と中村に直球勝負。いい当たりはされたが球威で押し込んだ。

 変化球もいい。外崎はフルカウントからスライダーで空振り三振。ブランドンの初球に投げた113キロのカーブはワンバウンドになったが、この球がカウントを取れるボールになってくれたら打者には邪魔な球になるし、緩急もついて投球の幅も広がる。

 ロッテで監督を務めていた2016年のドラフト。田中正を1位入札して外したが、当時のスカウトの評価はバント処理やけん制など投球以外の技術は「プロでは厳しい」というものだった。2回完全でその点はチェックできなかったがどう成長しているのか。今後が楽しみである。

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