【キャンプ虎番ルポワイド版】敵軍が見る佐藤輝の2年目のカギ「際どいゾーンをファウルで逃げられるか」

[ 2022年2月23日 05:30 ]

阪神・佐藤輝 
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 キャンプも終盤に突入し、実戦が本格化。阪神に密着を続ける広島の岩本貴裕スコアラー(情報課主任=35)に昨年に続いて佐藤輝について話を聞いた。

 「1年経験して、変化球にも、いろいろ対応しながら、配球も考えながらきているなと。どういうふうに僕らも攻めていこうか考えながら見ています」

 さらなる飛躍を遂げるかどうか。岩本スコアラーは「際どいゾーンをファウルで逃げられるか」をポイントに挙げる。

 「結局ストライクゾーンの四隅なんて誰も打てないので、真ん中にきた失投を打とうとする。いいバッターは四隅付近の球をファウルにできる」

 現役時代は同じ左打ちの強打者。実体験も踏まえた分析だ。「打つなと言われると、ストライクゾーンも打てなくなる。当てにいくと逆にフェアになってしまう。しっかり振った中でファウルにできるようになれば、甘いボールが来る可能性も高まる」。力強いスイングを継続した上で、失投を待たれることが対戦する側としては脅威と見ている。

 ちょうど昨年の同時期、岩本スコアラーは広島商の2学年後輩になるソフトバンク・柳田と佐藤輝の共通点として「豪快なフルスイングによる威圧感」を挙げていた。

 今春は対外試合5試合を終えた時点で打率・389ながら、本塁打0。「まだいろいろ試行錯誤しながら打っているんでしょうけど」と前置きし、昨年に比べての力強さは「あまり感じないかな」と印象を明かした。「しっかりスイングして遠くに飛ばせるのが彼の一番の魅力。相手からすると、三振しても力強いスイングをされる方が嫌だなとは思っています」。もちろん、互いにまだ調整段階。きょう23日の今春初対戦から、徹底した対策を重ねていく。(阪神担当・阪井 日向)

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2022年2月23日のニュース