日本ハム・上沢 首位オリ斬りで自己最多タイ11勝 上原浩治氏絶賛の脱力フォームで快投

[ 2021年10月7日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム3-2オリックス ( 2021年10月6日    京セラD )

<オ・日>11勝を挙げ笑顔でポーズを決める上沢(撮影・後藤 正志)
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 日本ハム・上沢直之投手(27)が6日のオリックス戦で18年に並ぶ自己最多タイの11勝目を挙げた。8連勝中の首位チームを相手に7回3安打1失点、2回以降は二塁を踏ませない快投。オリックス戦は18年から自身8連勝となった。敗れれば優勝の可能性が完全消滅する一戦で、エースが意地を見せた。

 8回1失点、11奪三振で10勝目を挙げた9月24日のソフトバンク戦の後。元巨人の上原浩治氏がツイッターでつぶやいていた。

 「上沢投手 あの力感のないフォーム、変化球も同じフォーム 自分が理想とするフォームだなぁ」

 登板前日の5日、それを聞かされて上沢は驚いた。「あんな有名な方に僕のことを認知してもらえただけでありがたい」。小学生の頃、同級生たちと同じように持っていたプロ野球選手の下敷き。上沢のそれは巨人・上原だった。「みんな知っていたジャイアンツのエースだから買った。一方的に認知している立場だった僕が認知してもらえるなんて」とうれしそうに言った。

 上原氏絶賛の投球フォーム。それは「後半戦の一発目(8月14日のソフトバンク戦)からはまった」という。前半戦も6勝してオールスターの監督推薦を受ける成績だったが、東京五輪の中断期間に取り組んだトレーニングで体の動きに対する手応えが変わった。

 「投げたい球、自分の感覚とすり合わせた球を投げられるようになったのが大きい」

 9月24日の後、登録抹消されて疲労回復&リフレッシュ。中11日で戻ってきた右腕は、初回の「うまく打たれた感じ」という紅林の適時二塁打の後は「無双」だった。左足を上げた時の立ち姿勢、足の運び、下半身につられて動く上半身。力みがどこにもないから、どの球種でもフォームが変わらない。直球、スライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップ、フォーク。「持っている全球種でカウントを取れる。球種を絞らせないのが大事」とうなずいた。

 後半戦5勝目。これで今季146回2/3で規定投球回数にも達した。「1年間投げるからには絶対だった」というノルマをクリアして先へと進む。「野球人生で一番いいシーズンになるように今年を始めた。もっともっと勝ちたい。投げる試合、全部勝てるようにしていきたい」。尻上がりのまま、21年シーズンのゴールを目指す。

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2021年10月7日のニュース