楽天・則本昂、早くもブルペン入り!“師匠”マー君復帰にモチベMAX

[ 2021年2月1日 05:30 ]

自主トレを行い、ブルペンで投球練習する楽天の則本昂 (撮影・白鳥 佳樹)
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 楽天の則本昂大投手(30)が31日、8年ぶりに古巣復帰が決まった田中将大投手(32)への再弟子入りを志願した。キャンプ地の沖縄・金武町で行われた自主練習では早くもブルペン入りし、1日のキャンプインに向けて入念な調整。近年は不本意な成績が続いているだけに、憧れの師匠を教材にして復活のきっかけをつかむ。

 快晴の沖縄に乾いたミット音が響いた。キャンプインを翌日に控え、則本昂は高ぶる感情を抑えながら試運転を行った。捕手が座った状態でセットポジションから12球。軽めの肩慣らしを終えると「悪くない。ユニホームを着たら力も入ると思う」とうなずいた。

 モチベーションは早くもMAXだ。師と仰ぐ田中将が8年ぶりに帰ってくる。復帰会見の映像を見て、改めて喜びが込み上げてきた。「本当に帰ってくるんだなと。凄くうれしいし、ワクワクする」。ルーキーイヤーだった13年。無傷の24連勝でチームを初の日本一に導いた絶対エースは雲の上の存在だった。

 「世界が違いすぎて、細部まで見られていなかった。(プロで8年プレーした)このタイミングなら違った見方ができるんじゃないかなと思う。メジャーを経験した僕が知らない田中さんを間近で見ることができる」

 エースの称号を受け継いで、キャリアを積んだ今だからこそ学べることもある。大リーグ通算78勝を挙げているバリバリのメジャーリーガーから教わる機会はめったにないとあって「ゲームメークの仕方を吸収したい」と目を輝かせる。

 田中将の加入は、先発陣の競争の激化を意味する。昨季最多勝の涌井や岸、ドラフト1位左腕・早川(早大)も開幕ローテーション入りを目指している。則本昂は2年連続で5勝止まり。14年から5年連続で奪三振王に輝いた30歳の右腕は復活に燃えており「競争(の意識)も高まるので、僕自身も刺激になる」と鼻息は荒い。

 プロ野球界では2月1日は「元日」と言われる。無観客でのキャンプインに違和感を覚えるかもしれないが、特別な日であることに変わりはない。「いよいよ始まる。(無観客は)寂しいけど、野球に集中できるので、それはそれでいい」。師匠とともに先発陣の柱になり、8年ぶりの日本一を奪い返す。(重光 晋太郎)

 ▽則本昂の13年ルーキー時代 三重中京大からドラフト2位で入団した右腕は田中が3月のWBCに出場したことで、開幕投手に抜てき。パの新人では1958年の杉浦忠(南海)以来55年ぶりの大役だった。シーズンではパの新人で99年の松坂(西武)以来となる15勝を挙げ、24勝0敗の田中に次ぐ勝ち星を記録。球団では07年の田中以来の新人王を獲得した。

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