中日 福留獲得へ本格調査、加藤球団代表「一番期待するのは勝負どころでの一本」

[ 2020年12月8日 05:33 ]

阪神から自由契約になっている福留
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 中日が、今季限りで阪神を退団した福留孝介外野手(43)の獲得に乗り出すことが7日、明らかになった。「竜の福留」が14年ぶりに見られそうだ。自由契約選手の交渉が解禁されたこの日、加藤宏幸球団代表は福留の獲得に向けて本格的に調査を始めることを認め「うちはベンチの選手層が薄い。試合を決めるここ一番で働いてほしい」と期待を寄せた。

 チームは今季、8年ぶりのAクラスとなる3位に食い込んだが、429得点は12球団ワーストで得点力不足を露呈。特に、代打陣が手薄で福留と同じ左打者の遠藤で打率・219、井領も・200と力不足が顕著だった。

 福留に期待するのは勝負どころでの一打。日米通算2407安打を積み上げたベテランの技術や経験、勝負勘が「代打の切り札」として生きると球団は判断した。さらに、1軍の打撃コーチ陣は右打者しかいないため、同じ左打ちの高橋や京田、根尾らにとって「生きた教材」にもなる。

 福留は日本生命から逆指名で99年に中日入団。在籍した07年までの9年間で3度のリーグ優勝に貢献した。10年ぶりのリーグ制覇を目指すチームにとって、優勝への道のりを知るベテランは大きな存在となる。現状、獲得に動いている他球団はないとみられ、交渉が順調にいけば年内にも「中日・福留」が誕生する可能性が高い。

 鳴尾浜球場での最後の練習となった11月6日に阪神の若手選手に「自分で限界をつくるな」と惜別メッセージを送った。来季44歳を迎える球界最年長選手は衰えない野球への情熱を胸に、優勝を目指す竜の一員となる。

 ≪前楽天・山下を育成で獲得≫中日の加藤球団代表は楽天を自由契約となった捕手の山下を育成選手として獲得調査する意向を示した。山下は習志野から10年ドラフト1位でソフトバンクに入団。17年オフに楽天にトレードで移籍し、今季は8試合の出場にとどまっていた。この日、山下は予定していたトライアウトの出場を見合わせた。

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2020年12月8日のニュース