巨人 DeNAからFA梶谷に背番号「13」用意、井納とダブル獲り決定的

[ 2020年12月8日 05:31 ]

DeNAからFA権を行使した梶谷(左)と井納
Photo By スポニチ

 巨人が、FAでの獲得を目指しているDeNA・梶谷隆幸外野手(32)に背番号「13」を用意していることが7日、分かった。この日都内で交渉を行い、3年総額5億円以上の契約を提示したとみられる。DeNAは宣言残留を認めているが、優勝を強く望む梶谷と巨人の補強ポイントが合致。前日交渉を行った井納翔一投手(34)とのダブル獲得が決定的となった。

 編成実務のトップである大塚淳弘球団副代表・編成担当が出席して都内で行われた初交渉。梶谷に約1時間にわたり、球団の思いを伝えた。

 大塚副代表はかねて「(補強)ポイントは見ての通り、ピッチャーと外野手が足りない。特にパワーヒッター」と課題を挙げてきた。リーグ3連覇を目指す来季は、日本シリーズで2年連続ソフトバンクに4連敗した壁を破らなければならない。得点圏打率・300の勝負強さに走力、守備力を兼ね備える梶谷に熱意を示した。

 用意する背番号に期待の高さが表れる。「13」は投手のイメージが強いが、世界ではメジャー通算696本塁打のアレックス・ロドリゲスがヤンキースで13年間背負った。今季は菅野の14勝に次ぐ9勝を挙げた戸郷がつけたが、新たな出世背番を渡す形で「13」を空け準備を整える。

 梶谷は現在DeNAでは「3」をつける。Aロッドもヤンキース移籍前のマリナーズ、レンジャーズでは「3」だった。ヤ軍では野球の神様ベーブ・ルースが背負い永久欠番となっていたため「13」を選択し、世界的スーパースターに。巨人では「3」は長嶋茂雄終身名誉監督の永久欠番。仮に移籍が実現して13をつければ、背景までも縁起がいい。

 巨人の主力外野手は丸と野手最年長38歳の亀井。パーラが退団し、両翼に絶対的なレギュラーはいない。DeNA不動の右翼手として今季リーグ2位の打率・323、19本塁打の32歳は必要な存在で、梶谷のリーグ優勝への並々ならぬ思いとも合致する。

 交渉解禁日の6日に即日アタックし、ヤクルトとも交渉した井納と同様に宣言残留を認められているが、ハマの投打の主力の巨人移籍は決定的になったとみられる。同一球団から同一球団への複数選手のFA移籍が実現すれば、94年の工藤公康、石毛宏典(西武→ダイエー)以来史上2度目になる。

 ≪巨人野手は過去6人≫背番号13の野手は珍しく今季両リーグでは平沢(ロ=内野手)だけ。また、巨人では03、04年のペタジーニ(内野手)ら過去6人のみ。なお、13番で活躍した野手はアレックス・ロドリゲス(元ヤンキース)が有名。最近の日本では現在7番の堂林(広=内野手)が1年目の10年から12年まで、岩見(楽=外野手)が昨季13番を背負っていた。

続きを表示

この記事のフォト

2020年12月8日のニュース