コロナ禍の沢村賞は中日・大野雄大 防御率1・82、10完投など評価され巨人・菅野との争い制して初受賞

[ 2020年11月23日 17:00 ]

沢村賞を受賞した中日の大野雄(撮影・椎名 航)
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 「沢村賞」の選考委員会(堀内恒夫委員長)が23日に都内で開かれ、中日の大野雄大投手(32)が初受賞した。巨人の菅野智之投手(31)との一騎打ちとなり、2投手同時選出も議論されたが、「ベストワンの投手を選ぶ」という原点に立ち返り、大野が選出された。

 堀内選考委員長は「非常に数字的には拮抗している。選考に値する数字。今年は特別な年であり、いろいろなものを加味し、私は今年の沢村賞にふさわしいのは大野選手ではないかと。選考委員の方々も大半はそういうご意見でした」と説明した。

 沢村賞の選考基準は7つ。(1)15勝以上、(2)150奪三振以上、(3)10完投以上、(4)防御率2・50以下、(5)200投球回以上、(6)25登板以上、(7)勝率6割以上、となっている。ただし、今季はコロナ禍で公式戦が23試合少ない120試合に削減。開幕が3カ月遅れたことで大型連戦が続く過密日程を強いられた。

 堀内選考委員長は「ある程度、選考基準を各委員の中で下げることを加味していると分かってもらいたい。普通の選考基準でしたら、該当者はいません」と付け加えた。

 大野と菅野はともに20試合に登板。大野は11勝6敗ながら、防御率1・82、148回2/3、10完投が両リーグトップ。148奪三振もセ・リーグトップで、パ・リーグトップのソフトバンク・千賀とオリックス・山本の149奪三振にわずか1差だった。

 菅野は14勝(2敗)と勝率・875が両リーグトップ。加えて度重なる開幕延期でコンディション調整が難しい中、開幕から13連勝を記録した点も評価された。

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