“梅ちゃんバズーカに負けん” 阪神ドラ4・栄枝の強肩は「枝キャノン」 攻守に麻雀と“武器”は多彩

[ 2020年11月23日 05:30 ]

仮契約を阪神と結び、「日本一の捕手」と書いた色紙を手にする栄枝祐貴(球団提供)
Photo By 提供写真

 阪神からドラフト4位指名された立命大・栄枝裕貴捕手(22)が22日、京都市内のホテルで入団交渉し契約金5000万円、年俸800万円(金額は推定)で仮契約。自慢の強肩が名字から連想される「枝キャノン」と呼ばれていることを明かし、即戦力捕手として「梅ちゃんバズーカ」を持つ正妻・梅野超えを目指す決意を示した。

 「代名詞じゃないですけど、そうやって愛される選手になりたい。まだ、梅野選手と肩を並べるレベルではないと思っているので、どんどん梅野選手に近づいて、早く抜かせるように頑張りたい」

 二塁送球完了タイム1・8秒台を誇る。今秋の関西学生野球リーグでは抑止力も働き企図された数自体が少ないが、10試合で許した盗塁は2個。それでも「肩の評価は常に言ってもらっている。もっとレベルを上げていけたら」とプロの強者相手にさらなる成長の必要を自覚する。

 打撃でもリーグ通算打率・329を記録し50メートル走も6秒台前半。「攻守にバランス良い捕手を目指していきたい」といい、勝負強い打撃に積極的走塁も見せる梅野は最高のお手本。「自分から積極的に話しかけて得られるものは得ていきたい」と話し「梅野らを脅かす存在になれると思う」と評価する矢野監督の期待に、少しでも早く応える構えでいる。

 正捕手の座をつかむためにはブロッキングなどを含めた技術向上に加え、投手と信頼関係を築くことも不可欠。その手段の一つとしたいのが、大学の先輩に教わって始めたというマージャンだ。「この人はどういう人なんだろうというのが分かってくると思う」。10年に球団捕手としては最後となる全試合出場を果たした城島健司も積極的に卓を囲んでおり、同じ“武器”を可能な限り使う方向だ。

 「チームの柱になれるようにじゃないですけど、1年間フルで出ることが大事」。不動の正妻への戦いが始まった。(須田 麻祐子)

 ◆栄枝 裕貴(さかえだ・ゆうき)1998年(平10)5月16日生まれ、高知県高知市出身の22歳。朝倉小1年から朝倉スワローズで野球を始め、高知中3年春に軟式野球の全国大会優勝。高知では1年秋からベンチ入りも甲子園出場なし。立命大では1年秋からリーグ戦出場。1メートル80、81キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2020年11月23日のニュース