巨人 今秋ドラフト戦略は大きく方針転換 気になる補強ポイントは「即戦力」

[ 2020年8月29日 09:30 ]

巨人・原監督
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 今秋のドラフト会議は10月26日に開催される。リーグ2連覇へ首位を走る巨人の戦略は、いかなるものか。28日に川崎市のジャイアンツ球場で編成会議を行い、昨年から大きく方針転換することを再確認した。

 東京ドーム内で取材に応じた大塚淳弘球団副代表編成担当によると、支配下登録選手の指名は「5人か6人」。原監督が復帰してからの過去2年を見ると、計12人で10人の高校生を指名している。

<18年>
(1)高橋優貴(八戸学院大)
(2)増田陸(明秀学園日立)
(3)直江大輔(松商学園)
(4)横川凱(大阪桐蔭)
(5)松井義弥(折尾愛真)
(6)戸郷翔征(聖心ウルスラ学園)

<19年>
(1)堀田賢慎(青森山田)
(2)太田龍(JR東日本)
(3)菊田拡和(常総学院)
(4)井上温大(前橋商)
(5)山瀬慎之助(星稜)
(6)伊藤海斗(酒田南)

 育成中心だったドラフト戦略を、今年は大幅に方針転換する。補強ポイントを大塚副代表は「ピッチャーと、足りないのは外野手ですね。特にパワーヒッターが足りない。1位は野手の即戦力。外れても次の野手にいかない。(先発)投手にいく。去年は高校生にいったけど投手も即戦力。頭数が足りない」と打ち出した。

 18年組では6位・戸郷が開幕からローテーション入りし、菅野に次ぐリーグ2位の7勝。3位・直江も23日広島戦のプロ初先発で好投し、次戦先発をつかんだ。19年組を見ると、2軍でローテーションを守る2位・太田も高卒社会人のため21歳と若い。4位・井上も2軍戦で先発し、強肩捕手の5位・山瀬も力をつけている。

 近年は3軍を含めた育成に力を入れてきた。今季は多くの育成選手が1軍出場し、増田大、松原らの活躍はめざましい。今秋ドラフトは上位から「即戦力」が並ぶよう舵が切られる。来季の戦力は、これまでの育成と即戦力の融合でさらに強固なものとなるだろう。

 今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、春、夏の甲子園など、アマ球界の大会が相次いで中止された。大塚副代表は「当初は難しいというお話を受けていたんですけれどその後、練習試合などが解禁になった。映像を用意して、心配してたほどではなかった」と話す。自粛期間中の5月の段階でも約200人をリストアップ。次回は9月14日にスカウト会議を開き、さらに候補選手の絞り込みを行う予定だ。(記者コラム・神田 佑)

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