阪神・藤浪“激変”梅野も実感「めちゃ、めちゃ良かった」鋭いツーシームに「エグい!」

[ 2020年1月30日 05:30 ]

ブルペンで投げ込む阪神の藤浪(撮影・平嶋 理子)                                    
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 阪神の沖縄先乗り合同自主トレが29日、キャンプ地の「かりゆし宜野座」でスタートした。藤浪晋太郎投手(25)が初日からブルペン入りし、力強さと安定感ある投球にコンビを組んだ梅野隆太郎捕手(28)も“激変”を予感。全てを覆す逆襲のシーズンへ、上昇気流を描きつつある。

 正捕手のミットに重さとスピードを兼備した豪球が吸い込まれる。藤浪の投じる1球、1球に梅野は深くうなずきながら、確かな手応えを感じていた。

 「めちゃ、めちゃ良かった。イメージ通りだったし、気持ち良く受けられた」

 第一声がすべてを表した。毎年「最初に受けていたら(他の投手の)スピードにも対応できる」と沖縄での初ブルペンの相手を買って出ており、今年もタイミング良く実現。恒例の“初バッテリー”での収穫は少なくなかった。

 「悪い球でもストライクになる球が多かったし、ベストな球も今まで以上に多くて、何球か続くのもあったので。今日は本当にむちゃくちゃ良かった」

 ここまででも背番号44の気持ちの高ぶりが伝わるが、さらに頬を緩ませたのは28球目に投じたツーシームだった。右打者の内角に鋭く食い込むボールにその場で「エグい!」と驚嘆。「まっすぐの(安定で)余裕が出てきてトライしていく中でモノになる」と新たな勝負球としての可能性についても言及した。

 背番号19にミットを構えるのは、昨秋キャンプ以来。その時は、カットボールの精度に一定の評価を与えた一方「本人が目指すのはそこじゃない」と直球に関して厳しい言葉を口にしていただけに“変わり身”をミット越しにしっかり感じた。

 「(昨秋とは)全然(違う)。悪かった時からの今の幅。差を埋めてきた。イメージをがらっと変えてやれるチャンス。最初にしては出来上がりすぎるぐらいだった」。誰よりも藤浪晋太郎のポテンシャルを知るからこそ言葉に実感がこもる。

 年明けから投げ込みを続け肩を仕上げてキャンプ地に入った藤浪も「特に変わったところがないですし、継続です」と良好なコンディションを強調。投球後に交わした力強い2人のグータッチを今年は何度も見たい。(遠藤 礼)

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