大谷、あるぞ6年ぶり“外野”起用!エンゼルス・マドン監督が“三刀流”夢プラン

[ 2020年1月30日 05:40 ]

右飛を処理する大谷
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 エンゼルスのジョー・マドン監督(65)が28日(日本時間29日)、自身のチャリティーイベントに出席。大谷翔平投手(25)を投手、DHだけでなく外野手で起用する可能性を示唆した。外野守備に就けばメジャー移籍後初。一昨秋の右肘手術、昨秋の左膝手術から復活を目指す今季は先発、DHでの出場が基本線だが、その起用法に注目が集まる。

 知将は真剣に考えている。大谷が外野守備に就く可能性について問われたマドン監督は「日本でどうだったの?うまくやっていたんだよね」とまずは報道陣を逆取材。そして慎重に言葉を選びながら胸の内を明かした。

 「自分はどんなことでも可能性は探る。メジャーのアスリートに対し、たびたび過保護になることもあり、それも良くない。彼(大谷)の体が大丈夫で、ケガの心配もないなら、どれだけできるものか見てみたい」

 極端な守備シフトなど球界屈指のアイデアマンが、昨年12月のウインターミーティングで語ったDH解除の「リアル二刀流」に続く大胆構想だ。大谷が外野守備に就けば日本ハム時代の14年以来、6年ぶりでメジャー移籍後初。大谷の起用法の選択肢を増やすなど、戦力をフル活用して世界一を狙うマドン監督は「彼(大谷)の目を見ながら話し合いをして、彼の考え方も聞いてみたい」と語った。

 現在は就任1年目の今季に向け、球団スタッフと連日ミーティングを重ねており「キャンプに入らないと分からないことがある。大谷、医療スタッフ、ビリー・エプラーGMら、フロントとも話して、みんなの考えを一つにまとめたい。もっと情報を集めたい」と言う。今季の大谷はDHとして開幕から出場可能も、先発投手としての復帰はマイナー登板を経て5月頃になる可能性が高い。先発での復帰が最優先でもあり、指揮官は今季の投球回数についても「(昨季の)0からいきなり200にはならない」と話し、慎重に復帰プランを進める意向だ。

 今季のエ軍外野陣は主砲のトラウト、有望株のアデル、アップトン、グッドウィンらがそろう。外野からの送球は肩肘への負担も大きく、大谷の外野起用は当面は複数の故障者が出るなど緊急時に限られるとみられる。もうすぐ始まる二刀流復活イヤー。期待は高まるばかりだ。(タスティン・奥田 秀樹通信員)

【マドン監督就任後の発言】

 ☆就任会見(10月24日) エンゼルスタジアムで行われた監督就任会見でプホルス、大谷らが見守る中、「大谷は何でもできる選手。軽く振ってボールを遠くへ飛ばし、速い球も投げられる。誰もが欲しいものを持っている」と二刀流の能力を絶賛。

 ☆ウインターミーティング(12月9日) サンディエゴで開催されたウインターミーティングで大谷を日本ハム時代のようにDH解除の「リアル二刀流」で起用する可能性を問われ「それをやらない理由はない。年に50打席は増やせる。“か弱い”女性のような扱いをすべきではない。厳しいことも乗り越えてきた」

 ≪慈善イベントで食事振る舞う≫マドン監督は自身の慈善団体「RESPECT90」のイベントで約200人のホームレスの家族に食事を振る舞い、一人一人に声を掛けながら交流を深めた。靴下、リュックなども無料配布した。団体名の「RESPECT90」は本塁から一塁までの90フィート(約27.4メートル)を全力疾走し「野球に敬意を払う」という同監督の指導の軸となる考え方。過去にもタンパ、シカゴなど指揮を執った球団の本拠地近郊で同様のチャリティー活動を行ってきた。

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