誠也 輝星から2ラン!侍初実戦で主砲決まった 稲葉監督絶賛「4番は変えない」

[ 2019年10月26日 05:30 ]

練習試合   侍ジャパン7-0日本ハム2軍 ( 2019年10月25日    サンマリン宮崎 )

7回2死二塁、左越え2ランを放ち山田に迎えられる鈴木(左)
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 4番が一発回答だ。侍ジャパンは25日、日本ハム2軍との練習試合を行い、「4番・右翼」で出場した鈴木誠也外野手(25)が吉田輝星投手(18)から左越え2ラン。来月2日開幕の国際大会「プレミア12」に向けた初実戦で、稲葉篤紀監督(47)の抜てきに応えた。今後も4番で起用される方針で、「不動の主砲」が侍打線をけん引する。

 5点リードの7回2死二塁。1ボールからの2球目、吉田輝が投じた真ん中139キロ直球を鈴木は見逃さなかった。「ガツン!」という強烈な衝撃音を残して高々と舞い上がった打球は、風にも押されて左翼席へ吸い込まれた。17年3月5日のオリックス戦以来となる「侍3号」で4番デビューを飾った。

 「(本塁打は)風で、たまたまです。でも、自分のスイングができて良かった。実戦から離れていたので、強い真っすぐは振っていきたいと思っていた。スイングもできたしボールも見極められた」

 「プレミア12」に向けた侍ジャパン最初の実戦。自身にとっても9月27日の中日戦以来となる約1カ月ぶりの実戦で最高の結果を出した。「試合に出られるだけでありがたい。任されたところでやるだけです」と控えめだが、稲葉監督は「打撃練習から良い打撃をしていた。しっかり結果を残すという。さすがです」と絶賛。26日のオリックス2軍との練習試合では、テストの意味合いで打順を組み替える方針だが「4番の誠也は変えない」と断言させた。

 初回1死一、二塁では四球を選んで好機を演出。4回先頭では左前打を放ち、続く吉田正の左中間適時二塁打で先制ホームを踏んだ。「初回の四球もそうだし、後ろにたくさん良い打者がいる。とにかく塁に出ようと心掛けているので良かったです」と振り返った。

 侍ジャパンの新4番にふさわしいのは、献身的な打撃だけではない。宮崎合宿では最後まで球場に残るのが日常で、全体練習後の個人練習で、特打を3日連続敢行したのは鈴木のみ。練習後はさらにウエート室に一人こもり黙々と肉体強化に励んでいる。「体の状態もあるけど、できる時に体を動かしたい。大会までに万全の状態を持っていけるように」。主砲として侍ジャパンを世界の頂点に導く自覚は十分だ。 (湯澤 涼)

<16年初選出17年WBCにも出場> ▽鈴木の侍ジャパンでの戦績 16年11月のメキシコ、オランダとの強化試合で代表初選出。「神ってる」でブレークしたプロ4年目、22歳だった。同10日メキシコとの初戦に「8番・右翼」で初出場し、8回に中前打を放ち4打数1安打。同13日オランダ戦では、タイブレークで迎えた延長10回1死満塁で決勝のグランドスラム。計6打点と活躍した。17年3月の第4回WBCでは先発4試合を含む5試合に出場も、14打数3安打の打率.214。本塁打、打点はなかった。

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