広島“新勝利の方程式”で連敗ストップ フランスアが今季初S「いつもと何も変わらない」

[ 2019年6月10日 05:30 ]

交流戦   広島3―2ソフトバンク ( 2019年6月9日    マツダ )

9回に登板し三者凡退に抑えたフランスア (撮影・奥 調)
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 広島は、“新勝利の方程式”が1点差を守り切って、連敗を3で止めた。9日のソフトバンク戦で7回から一岡、レグナルトとつなぎ、9回はフランスアが3者凡退に抑えて今季初セーブをあげた。中崎が、9回のセーブ状況で登板しなかったのは今季初。守護神の不調を救援陣の層の厚さで補い、昨秋の日本シリーズ対決の3連敗を阻止した。

 1点優勢の9回のマウンドにフランスアが向かう。一瞬のざわめきは、声援でかき消された。先頭の真砂は、カウント1―2からのチェンジアップ、続く代打・福田は3球連続の直球で2者連続の空振り三振。明石は初球155キロの直球で中飛に仕留め、8球で代役守護神に今季初セーブがついた。

 「真っすぐの制球がよかった。セーブの場面でもいつもと何も変わらない。3つのアウトを取ることだけを考えていた」

 7回から新たな“勝利の方程式”でつないだ無失点リレーだった。3番手として7回に登板した一岡は、3本の単打で1死満塁とされても、内川を投ゴロ併殺に抑えて窮地を脱した。8回は“勝利の方程式”に仲間入りしたレグナルト。単打と四球で2死一、二塁とされて代打・デスパイネを迎えるも、1ストライクからの直球で中飛に仕留めた。

 1点差を守り切った継投に、一岡が「球が強かったので単打止まりになったと思う。アドレナリンが出た」と安どすれば、レグナルトも「僅差だったから、アドレナリンが出た」と偶然にも同じ言葉で振り返った。

 リードが3点差以内の9回に、中崎が登板しなかったのは今季初だった。5月18日の阪神戦を最後に10試合連続で3者凡退のない中崎は、3試合連続で同点か劣勢の場面で登板していた。緒方監督は「今は(中継ぎを)ここに置いただけ。状況によって変えていく」と説明。佐々岡投手コーチは、「ザキ(中崎)の調子が戻ってくるまでは流動的。調子と信頼を取り戻してほしい。彼の力は必ず必要になる」と、一時的な措置であることを強調した。

 2連敗で迎えた昨秋の日本シリーズ対決最終戦は救援陣の粘り勝ち。連敗を3で止めた指揮官は、「接戦をモノにできたのは大きい」とうなずいた。中崎は、3年連続胴上げ投手となった赤ヘルの守護神。層の厚い救援陣のおかげで、中崎が本調子を取り戻すのをじっくりと待つことができる。(河合 洋介)

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2019年6月10日のニュース