雄星、初の2桁奪三振&最速156キロ 指揮官絶賛「刺激的な直球だった」

[ 2019年5月5日 02:30 ]

ア・リーグ   マリナーズ1―2インディアンス ( 2019年5月3日    クリーブランド )

<マリナーズ・インディアンス>2勝目は逃したが、収穫の多い登板となった菊池
Photo By 共同

 マリナーズの菊池雄星投手(27)が3日(日本時間4日)、敵地でのインディアンス戦に先発し、メジャー最長の7回を投げ、3安打1失点と好投した。最速97マイル(約156キロ)を計測し、8試合目の登板で初めての2桁10奪三振をマーク。援護に恵まれず2勝目は逃したが、今後へ大きな収穫を手にしたマウンドになった。

 攻めた。菊池は立ち上がりから全力で腕を振った。3年連続中地区王者と2度目の対戦。2勝目には届かなかったが、手応え十分だった。

 「三振、空振りを多く取れたのが一番の収穫。凄く収穫の多い試合になった」

 メジャー移籍後最速となる97マイルを計測した直球で10個の空振りを奪った。さらに宝刀のスライダーで5つの空振り。4月26日のレンジャーズ戦は1回限定のショートスタート。これが転機となった。「いいきっかけになった。今日もいい感じで曲がってくれた。一番の生命線。やっと本来の動きになった」と短いイニングで得た感触を中6日の登板で生かした。

 4回に3安打を許したが、1点で切り抜け目先を変えた。「日本では使っていないバックドアのスライダー、高めのチェンジアップ。また引き出しも増えたと思う」。右打者の内角、左の外角へ偏っていた捕手のサインに首を振って逆サイドを攻めた。4回以外は無安打1四球。メジャー最長となった7回は3者連続三振を奪った。スコット・サービス監督も「投げるたびに良くなっている。非常に刺激的な直球だった。電光石火のごとく切れていた」と称えた。

 東海岸での初登板。西海岸と3時間の時差も「まだ若いので“羊が30”くらい(数える)時間をもらえれば、どこでも寝られる自信はある」と冗談めかした。次回登板予定も8日(同9日)、東海岸の敵地でのヤンキース戦。菊池は「こういうピッチングをしていけば勝つチャンスは増える」と自信をみなぎらせた。(笹田 幸嗣通信員)

続きを表示

この記事のフォト

2019年5月5日のニュース