阪神・能見 若手よ、マウンドに来い 遠慮いらない「先輩後輩は関係ない」

[ 2018年11月28日 05:30 ]

紅葉した木々を背にティーショットを放つ能見(撮影・北條 貴史)   
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 結果的に最下位に終わった今季。要因はいろいろあるが、長年に渡りマウンドを守ってきた阪神・能見だからこそ、感じるものがあった。この日、兵庫県三木市内でのゴルフ大会に参加したベテランが珍しく、若手に訴えた。

 「若い選手は遠慮して(マウンドに)来ない。グラウンド内で先輩後輩は関係ないから。ピッチャーがしんどい時に、野手もそうですけど、そういうの(声をかけること)で見えてくるモノはある。“なにしてんすか!”でもいいと思う」

 勝負の世界に妙な気遣いや遠慮はいらない。孤独との戦いでもある投手はピンチを背負うと冷静さを失いそうになる。それは来季40歳シーズンを迎える左腕でも同じで「間を作るという意味でも、野手が来てくれるだけで“1人じゃない”とピッチャーは感じる」と続けた。

 今季、二塁に定着した糸原には直接伝えたことで「来るようになった」というが、他の若手はまだまだ遠慮がち。束になって向かってくる相手打線を封じるためには守備陣も束にならなければいけない。実績豊富な能見は、その重要性を誰よりも理解している。

 矢野監督からは藤川とともに投手リーダーとしての役割も期待されており「それは全然良い。そこは変わらず。ブルペンで助け合いながら」。今季でいえば望月や才木といった若手投手が、新しくブルペンに加わった。精神的支柱としても、能見の存在は大きい。

 自身の若手時代には、下柳氏や福原現投手コーチらから教わったことが今でも生きているという。「こっちとしてはウエルカムというのは出している。若手も経験していかないと、見えてこないこともあるから」。質問も、相談も、おおいに歓迎。全てはチームの勝率を少しでも上げるためだ。(巻木 周平)

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2018年11月28日のニュース