去就決断はまだ?丸「はい」 王さんに並んだ2年連続MVP 来季も「自分のスタイルを」

[ 2018年11月28日 05:30 ]

NPB AWARDS 2018 supported by リポビタンD ( 2018年11月27日 )

MVPを獲得し笑顔を見せる丸(左)と山川(撮影・木村 揚輔)
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 プロ野球のタイトル獲得者らを表彰する「NPB AWARDS 2018 supported by リポビタンD」が27日、都内で開催され、今季のセ・リーグ最優秀選手(MVP)に広島の丸佳浩外野手(29)が史上10人目、球団では初となる2年連続で選出された。

 今オフFA戦線の目玉的存在は表彰式でも注目を一身に浴びた。王貞治ら球界のレジェンドに肩を並べる史上10人目の2年連続受賞。それでも、丸が壇上で口にしたのは、周囲への感謝の言葉だった。

 「まったく想像していなかった。日々ご指導いただいた監督はじめコーチ、スタッフのみなさん、新井さんをはじめとするチームメートに家族、ファンのみなさんの声援があったからこそ。またこの場に立てるように頑張ります」

 今季は右太腿裏筋挫傷で4月下旬から約1カ月に及ぶ戦線離脱を余儀なくされた。復帰後も腰痛に悩まされながら打率・306を残し、39本塁打と97打点はともにキャリアハイ。「離脱してしまったけど、何とか離脱した分を取り戻そうと思ってやっていた」。とりわけ、本塁打は昨季の23本から大幅に増え「自分の中でも増えた要因を探した。自分のスイングで球を捉えることができたのが、ひとつの要因かなとは思っている」と振り返った。

 一方で、リーグ断トツの130四球を選び、リーグ最高出塁率(・468)のタイトルも獲得。「カープの野球はつなぎの打線が持ち味。これだけ四球を取れたことは自信にしたい」。来季に向けても「自分はホームラン打者ではないので、来年も自分の理想、スタイルを勘違いすることなくやっていきたい」と、足もとをしっかりと見据えた。

 この日の表彰に続き、29日にはゴールデングラブ賞の授賞式がある。トップ選手の証しともいえる多忙な中で、今月中とされる決断のときが迫る。この日は“FAの決断はまだか”との問いに「はい(まだ)」と一言だけ残した。限られた時間の中で自問自答を繰り返す日々。晴れの舞台も、悩みの中では、喜びだけには浸れなかったかもしれない。(河合 洋介)

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