【侍Jへの刺客(3)】アクーニャ ナ新人王有力26発16盗塁の勢い見せる

[ 2018年11月8日 11:30 ]

侍ジャパンへの刺客~ブレーブス、ロナルド・アクーニャ外野手(20)

松井コーチの前で快音を連発するアクーニャー(撮影・荻原 浩人)
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 フリー打撃の最終スイング。ブレーブス・アクーニャは、左翼上部の「キリン 一番搾り」の広告看板に大飛球をぶち当てた。ドン・マッティングリー監督は、マーリンズの指揮官として同じナ・リーグ東地区で今季、アクーニャに何度も痛い目に遭った。

 「彼の凄さは、嫌というほど見せつけられている。爆発力があり選球眼もいいし、スピードもある。守備範囲も広い。日本のファンには彼の特別な才能を楽しんでもらいたい」。ア・リーグの大谷(エンゼルス)とともに新人王の筆頭候補。1年目で打率・293、26本塁打、64打点、16盗塁をマークした。後半戦からの1番起用にもかかわらず、先頭打者弾8本の球団新記録も樹立した。

 家族、親戚そろって野球選手。「そもそも家族の人数が多いんだ。巨大な野球家族。ベネズエラでは野球で成功するのはみんなの夢。胸を張れること」とアクーニャ。父親と祖父はマイナー止まりだったが、いとこに3人、大リーグを経験した「エスコバル」がいる。エンゼルスなどで活躍したケルビムは通算101勝の元投手、アルシデスは15年の世界一にも貢献したロイヤルズの正遊撃手。もう一人は昨年来日し、日本ハムとDeNAで2年間通算で94試合に登板したエドウィン(登録名はエスコバー)だ。

 「エドウィンとは、いつも連絡を取り合っている。日本のことは彼に何でも聞けるよ」。成長著しい20歳が、心強い後押しを受けて大暴れする。(大リーグ取材班)=終わり=

 ◆ロナルド・アクーニャ 1997年12月18日生まれ、ベネズエラ出身の20歳。14年にブレーブスと契約。今年4月25日のデビュー戦で初安打を放ち、翌26日に初本塁打。新人選手の25本塁打&15盗塁以上は12年のトラウト(エンゼルス)以来、史上10人目。ドジャースとの地区シリーズ第3戦では、ミッキー・マントル(ヤンキース=21歳)の記録を65年ぶりに更新するポストシーズン最年少満塁アーチを放った。1メートル83、82キロ。右投げ右打ち。

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2018年11月8日のニュース