丸だ!誠也だ!広島 連敗大脱出M7 3番4番そろい踏み、いざ再加速

[ 2018年9月13日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7―2DeNA ( 2018年9月12日    マツダ )

<広・D>7回1死三塁、生還した鈴木(右)を出迎える丸(撮影・北條 貴史)
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 広島は12日のDeNA戦に逆転で快勝し、連敗を6で止めた。同点の7回に丸佳浩外野手(29)、鈴木誠也外野手(24)の連続適時打などで3点を奪った。新井貴浩内野手(41)が今季限りでの現役引退を表明して以降は待望の初勝利。小休止を終えてマジック7とし、3連覇へのカウントダウンを再び加速させた。

 赤ヘルの看板3、4番コンビが強打を呼び覚ました。同点の7回に野間の四球と菊池の犠打で1死二塁。さらに捕逸で野間が三進した後、丸はエスコバーの156キロを叩き、前進守備の一、二塁間の頭上を鋭く越えて右前へ決勝打を運んだ。

 「三振が一番ダメなので追い込まれて、コンパクトにいこうと思った。最近いいつなぎの攻撃ができていなかったので、あの回に関しては打線が機能したと思う」

 続く鈴木は三上への継投を見て新井の元へ。前夜に代打で同じ三上から右前適時打を放った先輩に助言を求めるためだ。特に得意球のスライダーの軌道を確認。“ひらめき”が生きた。カウント2―2からの5球目。頭に入れたスライダーを捉え、中堅フェンスに直撃させる三塁打で丸を一塁から一気に還した。3三振後の4打席目で4番の重責に応え、「チームが勝ててよかった」と安どした。

 2人とも今季序盤に離脱を経験。鈴木は開幕直後に2週間、丸は4月下旬から約1カ月にわたって戦列を離れた。不在の間もチームは奮闘し、首位快走へつなげた。丸と鈴木は感謝を胸に確認し合った約束がある。「俺たちは休んだのだから、これからは2人が頑張らないといけない」。誓った通りゴール直前に迎えた今季最大の窮地を2人の連打で乗り越えた。

 くしくも今回の6連敗は新井が引退表明した5日から始まった。41歳の内心は穏やかではなかった。「気にしていた?当たり前でしょ。勝ったらうれしいし、負けが続いていたのでね」。6回2死二塁で代打出場し、エスコバーの速球に食らいついた末の10球目で空振り三振。出番を終えた後もベンチ最前列で声援し、助言も送って後輩たちの背中を押した。

 目覚めた打線は7、8回だけで計6得点。たたみかける攻撃もよみがえった。小休止は終了。リーグ3連覇へ、もう立ち止まらない。(河合 洋介)

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