松坂「甲子園が力をくれたのかな」 同世代の後藤、村田、杉内の分も投げた「僕はもう少し頑張る」

[ 2018年9月13日 22:20 ]

セ・リーグ   中日6―2阪神 ( 2018年9月13日    甲子園 )

<神・中>4回終了後、ベンチに戻る際に笑みを浮かべる松坂(撮影・坂田 高浩)
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 中日の松坂大輔投手(38)が13日、甲子園球場で行われた阪神戦にバースデー先発。5回5安打1失点で今季6勝目(4敗)をマークし、自らの誕生日を勝利で飾った。

 松坂にとって甲子園での公式戦に登板するのは西武時代の2006年6月9日に14奪三振で1失点完投勝利を飾って以来12年3カ月、実に4479日ぶり。横浜高校3年だった1998年に春夏連覇を果たした思い出の聖地のマウンドは、連覇後の98年11月に生まれた19歳・才木(阪神)との投げ合いという、時の流れを感じさせる対決となったが、見事に投げ勝った。

 試合後、ヒーローインタビューに臨んだ松坂は「誕生日に甲子園で投げるのは20年ぶりなんですけど…」と懐かしむような表情で自ら切り出し、98年に第3回アジアAAA野球選手権決勝(甲子園)で台湾を破り、自身がMVPに輝いた1戦を回想。「その時は完投できたんですけど。ちょっと内容はほど遠いんですけど、勝てて良かったです」と柔和な笑みを浮かべた。

 2日の前回登板は巨人打線を相手に2本塁打を含む9安打を浴びて2回7失点KO。「前回の登板が悪すぎた。天気もちょっと怪しかったので、序盤から飛ばしていけるところまでいこうとは思ってましたけど、もう少し投げたかったですね」。たくさんの思い出が詰まる場所での1勝には「ここのところ、ストレートがあまり良くなかったんですけど、甲子園が力をくれたのかな」としみじみ語り、「特別な球場であることには変わりない」と言い切った。

 甲子園でともに春夏連覇を達成した後藤(DeNA)をはじめ、村田(元巨人)、杉内(巨人)と同世代が次々と今季限りでの現役引退を発表したばかり。「彼らの分の気持ちも込めてというか。僕はもう少し頑張るよという決意表明のような日にしたいなと思っていました」。松坂はそう秘めていた思いを打ち明けた。

 そして、改めて1軍の公式戦では12年3カ月ぶりとなった甲子園のマウンドの感触を聞かれると「投げづらかったです…投げづらかったですねぇ」と苦笑いを浮かべながら、どこかうれしそう。「20年前のような投げやすさは感じなかったですね」と繰り返した。

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