山田哲「嫌いな夏」苦い記憶が教訓に

[ 2018年9月1日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト5―6広島 ( 2018年8月31日    神宮 )

<ヤ・広>7回2死一塁、打者・バレンティンで一塁走者・山田哲が二塁盗塁を決め、菊池(左)にあいさつする(撮影・大塚 徹)                                       
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 ヤクルトの山田哲人内野手(26)が31日の広島戦の7回に今季30個目の盗塁を決め、打率3割、30本塁打、30盗塁に到達する「トリプルスリー」の条件を現時点で満たした。

夏の苦い記憶が山田哲の教訓だ。履正社高3年の夏、大阪大会4回戦でPL学園と対戦した。しかし、その前日、急に寒けがし、40度の高熱に見舞われたという。熱中症でドクターストップがかかった。一度は仲間に「ごめん、出られへん」と謝罪メールを送ったが「俺この試合に出なかったら一生、後悔する!」と両親に頭を下げ、強行出場した。

 体調の悪い中、試合は2点を追う9回に意地の同点適時打。結果、延長戦を制し、甲子園に出場。本塁打も放った。「夏が嫌い。日光が嫌い」と公言するのはその時の苦い記憶が理由の一つだ。

 だからこそ「体には気を使っている」と話す。練習中、ベンチから一歩出るとヘルメットや帽子を欠かさない。サウナのような室内練習場では送風機の前で適度に休息する。小さなことの積み重ねで、「嫌いな夏」に大記録へと近づいた。

(ヤクルト 担当・細川 真里)

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2018年9月1日のニュース