阪神33日ぶり甲子園で屈辱零敗 金本監督「どうしても勝ちたかったけど」

[ 2018年8月29日 06:30 ]

セ・リーグ   阪神0―1ヤクルト ( 2018年8月28日    甲子園 )

交代を告げベンチに戻る金本監督(撮影・奥 調)
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 恒例の長期ロードを戦い終え、7月26日以来33日ぶりに帰ってきた甲子園で、猛虎が屈辱の敗戦を喫した。平日にもかかわらず4万2518人が勝利を信じ、声援を送ってくれたにもかかわらず初回に失った1点が重くのしかかり0―1で今季10度目の零敗。長期ロード明け初戦の甲子園で0―1敗戦は1961年国鉄(現ヤクルト)戦で喫して以来、57年ぶりだった。甲子園では16勝26敗1分けと“借金10”を抱えることに。地の利があるはずの本拠地で勝てない…。金本監督も、敗戦の弁に悔しさをにじませた。

 「本当、どうしても勝ちたかったけどね」

 今季初対戦だったヤクルト・小川の前に打線が沈黙した。指揮官が「対小川は右の方が分が良かったのでね。期待しましたけどね、陽川とか大山とか。俊介は2本打ったのかな」と振り返ったように、小川は今季、対左打者の被打率が・248に対し、右打者は同・286。先発オーダーに主力以外は右打者を起用したが、最後までホームベースは遠かった。

 小川に対し放った安打は散発4安打。2、7回に得点圏に走者を進めたが、いずれも2死からで要所を締められた。140キロ台後半の直球にカットボール、スライダー、チェンジアップなど変化球もコースに散りばめられ、凡打の山を築かされた。金本監督も「確かに小川は良かった」と賛辞を贈るしかなかった。

 とはいえ手も足も出ずに敗れたわけではない。9回だ。相手守護神・石山から糸井の右翼線二塁打と代打原口の左前打で1死一、三塁の絶好機を作り出した。相手内野は中間守備を敷き、外野フライでもボテボテの内野ゴロでも同点の場面だった。打席には大山。最低でも外野フライ…というベンチと虎党の願いは、無残にも打ち砕かれた。

 「まあ外野フライ1本、打ってほしかったけどな。(大山が速球に)最近は強いのか弱いのかアレだけど、まあ外野フライを打ってくれるかな、というのがあったから」

 1ストライクから内角高めボール気味の148キロ直球に手を出し遊飛。ここまで2安打していた俊介も一飛に倒れた。2位・ヤクルトとは3・5ゲーム差に広がり3位・巨人とは2差…。このまま甲子園で勝てない状況が続くようなら、Aクラスすら遠ざかる一方だ。(惟任 貴信)

 ○…阪神は今季10度目の零敗。0―1は3度目で、初回失点で喫するのは昨季4月25日DeNA戦以来。ロード明け甲子園初戦の零敗は13年広島戦の0―3以来だが、0―1敗戦は61年以来57年ぶりの屈辱。前回もヤクルトの前身球団、国鉄が相手だった。

 ○…今季甲子園では16勝26敗1分けの借金10。本拠での2桁借金は16年終了時点の借金10(26勝36敗1分け)以来。

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2018年8月29日のニュース