【石井一久 視点】巨人メルセデス まるでヤンキースのCCサバシア

[ 2018年7月11日 09:20 ]

セ・リーグ   巨人6―3ヤクルト ( 2018年7月10日    神宮 )

メルセデスの背番号(撮影・荻原 浩人)
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 巨人・メルセデスは軸球のカットボールと直球が抜群で、どんどんストライクゾーンの中で勝負できていた。カットは球速が2キロぐらいしか落ちないが、しっかり曲がる。球持ちも良く、直球は球速以上に感じる。どちらの球も強弱も付けていた。

 左投手が成功する条件の一つに、カットボールが効くことと、インコースにきちんと投げられる精度があることが挙がる。その2点をクリアしていた。カットは右打者だけでなく、左にも使えて、左右関係なく苦にしない。安定してゴロを打たせられる。後半戦も見据え5回で降ろしたと思うが、7回までいける安定感だった。セットポジションもそつなく実戦向きに映った。

 背中に「C・C・」とあったが、ヤンキースのC・C・サバシアが小さくなったようなイメージ。外のチェンジアップがもっとうまく抜けてくると、より幅が出る。今後も通用する投手の一人。ヤングマン含め外国人枠の問題があるが、うまくやりくりするマネジメント能力が鍵になってくる。 (本紙評論家)

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2018年7月11日のニュース