楽天、今江弾で“東北制覇”!足かけ14年 鬼門・山形で初勝利

[ 2018年7月11日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天3―2オリックス ( 2018年7月10日    山形 )

8回2死一塁、今江が左越えに逆転2ランを放つ(撮影・篠原岳夫)
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 楽天が東北制覇を成し遂げた。山形で初めて主催試合を行った球団創設初年度の05年4月26日のオリックス戦から足かけ14年。05年に新人だった平石監督代行は、過去0勝7敗だった地での初勝利の味を問われ「勝ちたい一心で、全く気にしていなかった。(未勝利だったことを)試合前に聞かなくて良かった」とホッとした表情を見せた。昨季までに宮城、福島、岩手、青森、秋田では白星を挙げており、全6県での勝利を手にした。

 山形盆地特有の蒸し暑い空気、そしてベンチの重苦しさを振り払ったのは今江だった。1―2の8回2死一塁からオリックス3番手・山本の初球。やや内寄り低めの145キロ直球を蔵王山を望む左翼席へと叩き込み「思い切って打っていこうと思っていた。(感触は)完璧でした」と笑った。

 PL学園の先輩である平石監督代行が就任して以来、4番に座り続ける。相手投手や打席ごとに試行錯誤を繰り返すが、この打席は「最近、打ててなかったので」と、シーズン序盤から使っていた黒色系ではなく白いバットで気分転換し殊勲打を放った。指揮官も「素晴らしい4番の仕事をしてくれた」と手放しで褒めた。

 楽天は地域貢献を目的とした「東北ろっけん活動」を行っている。これまでは山形のファンにだけ、勝利を届けられていなかったが、ようやく歓喜のゲームセットを迎えた。今江が「たくさんの方々が来てくれて本当に力になりました」と叫ぶと、満員御礼となった1万56人観衆が一斉に沸いた。 (黒野 有仁)

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2018年7月11日のニュース