夏の甲子園でもタイブレーク採用 今春センバツから導入

[ 2018年1月11日 05:30 ]

 日本高野連は10日、今春の第90回選抜大会(3月23日開幕)から導入することが決まっているタイブレークを、夏の全国選手権大会や地方大会、春秋の大会でも一律に採用すると発表した。延長13回無死一、二塁から開始し、決着がつくまで繰り返す。決勝だけは従来通り15回まで行い、同点の場合は引き分け再試合とする。

 選手の健康管理などの観点から、日本高野連が14年から是非を議論。昨春センバツで15回引き分け再試合が2試合続き、導入への機運が高まった。昨年9月にセンバツでの導入を決め、10月には各都道府県連盟に対するアンケートを行って意見調整を図ってきた。

 「延長13回」は近年の甲子園大会の延長戦で12回までの決着が9割近くを占めた統計を踏まえた。現場の監督らには「最後まで試合をやらせてあげたい」という考えも根強く、妥協点を探った。「無死一、二塁」は国際的な流れをくみ、全国一律の制度化で地域差による不公平感が生じる可能性も排除した。

 日本高野連の技術・振興委員会の原案では決勝でも採用としていたが、アンケートで「(日本一や甲子園出場を懸けた)決勝は例外にしてほしい」という意見が7割以上に上った。竹中雅彦事務局長は「現場の心情を重視した」と説明した。

 春90回、夏100回の甲子園大会を迎える節目の年の改革。竹中事務局長は「選手の健康管理は永遠の課題。休養日、投手の回数制限なども将来的には考えていかなければならない」と話した。

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2018年1月11日のニュース