広島・薮田、初開幕投手へ名乗り!野村&ジョンソンに“待った”

[ 2018年1月11日 06:31 ]

広島・薮田
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 広島・薮田和樹投手(25)が10日、マツダスタジアムで自主トレを公開し、開幕投手への意欲を初めて口にした。昨季は15勝3敗で勝率第1位(・833)の初タイトルを獲得し、DeNAとのCSファイナルステージで“開幕投手”を経験。「勝負の年」と位置づける2018年。目標を高く持つことで自らを鼓舞し、エース道を歩む心づもりだ。

 先に名乗りを上げたジョンソン、野村の2強に薮田が“待った”をかけた。3月30日の中日との開幕戦(マツダ)に先発する栄えある投手。首脳陣は「競争」の従来方針を堅持しており、25歳の右腕も初の大役に意欲を燃やした。

 「カードの頭で回ってこそエース。狙っていますし、できればやりたい。チームの柱、エースになれるよう頑張りたい」

 威勢のよい言葉が口を突く。それは、4年目の今季に懸ける意気込みの表れ、意識の高さと言っていい。プロでコンスタントに成績を残すことが、いかに至難で尊いか。自覚するからこそ、薮田はあえて高い目標を掲げ、自らを鼓舞する。

 「どうすればもっと(上に)行けるか。去年1年間1軍でプレーしてある程度見えてきた。2年続けてやることが大事。今年は勝負の年になると思う」

 今オフはボールをほぼ毎日握り、ネットスローを継続する。ブレークした昨季と同じ調整法。「年間通して状態を維持するために、なるべく長くボールと接し、いい感覚を忘れないようにしたい」。公開した自主トレでも真剣な表情でキャッチボールをこなした。

 技術革新にも余念がない。他球団の研究が進む今季。「自分の球をいかに(精度よく)投げるか」を基本線としつつ、縦に落ちるフォークの習得や、右打者の内角に沈む従来のツーシームとは別に、食い込み度の強い改良球の研究を進める。

 「(カードの)先陣を切るにはチームの信頼がいる。得られるように、キャンプで一からやっていきたい。一つ数字を挙げるなら規定投球回数。そこは超えたいと思います」

 昨秋CS開幕の10月18日。降雨コールドながら、薮田は5回を零封して勝利投手になった。ましてや勝率1位投手だ。名乗りを上げるだけの下地はある。実力者たちを押しのけて大役をつかむか。エース候補の球春から目が放せない。(江尾 卓也)

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2018年1月11日のニュース