巨人ドラ1鍬原 最速152キロ直球強化 新スパイクは6→10本歯

[ 2018年1月4日 05:30 ]

10本歯スパイクを披露する巨人の鍬原
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 巨人のドラフト1位・鍬原拓也投手(21=中大)が3日、中学時代に所属した奈良県橿原市内にある「橿原磯城(かしはらしき)リトルシニア」のグラウンドで始動。ブルドッグのチームロゴが入った横断幕が掲げられる中で汗を流した。6本から10本歯に増やした練習用スパイクを初めて着用するなど、目標の新人王へ着々と準備を進めている。

 気温3度。冷たい北風が吹き抜ける。7年ぶりにこのグラウンドでの始動を鍬原は選んだ。「アホみたいに走ったな」と振り返るように、中学時代はポール間走を150往復するなど、ここで投手としての礎を築いた。偶然にも今年は戌(いぬ)年。橿原磯城リトルシニアのロゴがブルドッグをイメージしたもので、過去に柴犬やダックスフントを飼っていた右腕も「犬は大好き」と笑った。

 「まず目標は1年間ケガなく過ごすということ。そこに1軍定着もあると思うし、最終的には新人王を獲れればいいなと思う」

 新年の抱負は、足元にも表れていた。グラブに加え、練習用の新しいスパイクを初めて着用。「新品な感じがする。硬い」と履き心地に苦笑いを浮かべるが「(9日からの新人合同自主トレで)いきなり新品を履くよりは、軽い練習のうちに慣れたい」と先を見据えた。

 最大の変化は「犬の歯」ならぬ「スパイクの歯」だ。これまでは足先から中央部まで3本歯(かかと部分を合わせて計6本)だったが、この日から練習用として7本歯(計10本)を試した。「一番、母指球に力が入るやつ。(意識するのは)軸足の蹴る方ですね」と説明。足親指付け根で地面をガブリとかみつき、蹴り上げる力を意識する。最速152キロの直球を強化するための狙いがある。

 最後は原点回帰とばかりに、後輩の中学球児たちと外野をダッシュして練習を締めくくった。新人No・1を目指すべく、即戦力右腕はプロの第一歩を力強く踏み出した。 (池田 翔太郎)

 ▽橿原磯城リトルシニア 前回戌年だった06年に奈良磯城リトルシニアとして結成され、08年に現チーム名に改称。5期生の鍬原が活躍した10年にジャイアンツカップで全国3位に輝く。14年に巨人からドラフト1位指名を受けた岡本和真(智弁学園)はOBで、鍬原(北陸―中大)の1年後輩にあたる。

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