伊良部さんとも意見一致 前田幸長氏「“本気”のボール」が投げられたあの打者

[ 2017年12月13日 21:44 ]

トークショーに出演した前田幸長氏(左)と作者の田崎健太氏
Photo By スポニチ

 巨人、ロッテ、中日などで活躍し通算78勝を挙げた前田幸長氏(47)が13日、東京都渋谷区のLOFT9 Shibuyaで行われた書籍「ドライチ」(カンゼン刊)の発売記念トークショーに出演した。同書の著者でノンフィクション作家の田崎健太氏(49)と福岡第一高時代やプロ野球生活などを語り尽くした。

 プロで対戦した最も手強い打者を問われると、清原和博氏の名前を挙げた。「“本気”と“全力”のボールって違うんです。他の打者にも“全力”のボールは投げられるけど、“本気”のボールが投げられるのが清原さんだった」。ロッテ時代にチームメートだった伊良部秀輝氏とも同様の話になり意見が一致したという。「清原さんとの対戦では球速が2、3キロ上がっていましたね」と振り返った。

 「ドラフト1位の選手は確かに下位よりもチャンスは多くあります。でも、そこでしっかりアピールしてみせないといけない難しさはありますね。そこでケガをしていても隠して無理して、野球人生を左右する大ケガにつながることもある」

 実働19年間で595試合に登板し、大きな故障とは無縁に思われる前田氏だが、中日移籍1年目の96年には移籍初登板で足を故障し離脱した。「痛いというのは簡単ですが、代わりはすぐに出てきますから。いかにごまかし、うまくやれるかが大事」。復帰後は先発ローテーションに戻り、結果的に7勝4敗でプロ初の勝ち越しを記録した。

 現在は野球評論家として活動する傍ら、少年野球の都筑中央ボーイズの会長を務めている。チームは専用練習場を有する強豪で知られており「何よりもまず、子どもたちには少しでもいい環境でプレーさせてあげたいと思っています」。特にセレクションなどは設けておらず「あまり人数が増えても練習が難しくなってしまうので。早いもの勝ちです」と門戸は狭めず、幅広く子どもたちを受け入れて指導している。

続きを表示

2017年12月13日のニュース