日本ハム矢野 中学生100人を“らしく”指導「ボールは獲物」

[ 2017年12月10日 14:42 ]

中学生に向けて熱心に指導した矢野
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 日本ハム・矢野謙次外野手(37)が9日、北広島市のノースジャンボスタジアムでアシックス社の協力で野球教室を行った。午前と午後の計2回で、ボーイズリーグ所属の中学生100人を指導。矢野らしい言葉で次代を担う選手の背中を押し、プロ16年目の来季の飛躍へパワーをもらった。

 念願の野球教室で、中学生と向き合った。何かを吸収しようとする10代の熱意に、プロ15年目の矢野も負けない熱意で応えた。

 「日ごろから応援してもらっている。何とかこういう形でできればとお願いした」。中学生の目線に立ち“らしさ”で魅了した。「ゴロは“捕る”でなく“吸い取る”“拾う”」。ノックでは「ボールはアウトにするための“獲物”。チーターが獲物を狙うためにどうする?」と捕球姿勢を説いた。独特な指導法は国学院大時代の恩師・竹田利秋氏(現総監督)の影響が大きい。矢野は「やってよかった。子供らしく野球をやらせてあげたいし、その土壌や空気づくりのきっかけになれば」と汗を拭った。

 今季はチームが下位に低迷し、夏場から若手を積極的に起用する方針に転換。矢野も44試合の出場にとどまったが、ここ一番での勝負強さは健在だった。7月26日のロッテ戦(帯広)では、1点を追う7回1死二、三塁で代打で左前に逆転2点打。04年の北海道移転後の通算1000勝を飾った。来季はプロ16年目、チーム最年長の38歳を迎えるが、代打の切り札として、チーム一のムードメーカーとして首脳陣の信頼は不変だ。

 柔軟性と技術向上を掲げて来季へスタートしたオフの中、貴重なひとときになった。「こういう活動はこれからも続けていきたい。来年は一本でも多くヒットを打ちたい。活躍するのが、子供たちにとっても分かりやすいから」。新たなモチベーションも胸に、来季も勝負どころの打席に立つ。

 ▽ノースジャンボスタジアム 25メートル×44メートル、高さ8メートルで人工芝の全天候型多目的室内施設。平日・日曜は午前9時から午後10時まで、金曜・土曜日は午前9時から午後11時まで。同スタジアム横には道内で唯一硬式球の打てるバッティングスタジアムもある。所在地は北広島市北の里160。

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