阪神・大和FA行使「今は半々」レギュラー渇望で悩める胸中吐露

[ 2017年10月29日 05:54 ]

素振りをする大和
Photo By スポニチ

 今季に国内フリーエージェント(FA)権を取得した大和内野手(29)が28日、甲子園球場に隣接する室内練習場で行われた秋季練習後に、権利を行使するか否かの悩める胸中を吐露した。

 「(権利行使を問われ)いまは半々です。どこまで(阪神)球団が許してくれるのか。宣言して“いらん”と言われたらそれまでだし“また話をしようや”と言っていただけたらありがたいし…」

 駆け引きをしたいわけではない。何もかもが初体験で、宣言するには相当な勇気も必要だからだ。他球団の評価を聞くことが、すなわち退団となるならば、正直にいえば、不安でしかたない。

 こだわっているものは一つではない。それでも優先順位の上にくるのが、プレーできる環境だ。レギュラーとして先発出場したいのは当然のこと。「やっぱり野球選手は、みんなそうだと思う。サブでもいいなんて誰も思わないでしょう」。

 遊撃に二塁はもちろん、外野手としても超一流レベルであるがゆえ、阪神ではスーパーサブ的な起用が続いてきた。課題の打撃も今季から両打ちに挑戦し打率・280まで上昇。レギュラー級の数字を残した自負があるが、残留すれば「チーム事情」という壁を破れないまま野球人生が終わってしまうかもしれない。阪神と数回の交渉を重ねているが、複数球団が興味を示している…と伝わる。自分の評価を聞いてみたいと思うのも自然な流れだ。ポジションにこだわってはいない。むしろ、どこでも自信がある。先発出場のチャンスがほしい、勝負がしたい、これが本音だ。

 この日も金本監督から直接打撃指導を受けティー打撃では平野打撃コーチからも助言をもらった。「そういう一つ一つが、もちろん心に響いてもきますし、(阪神の)12年間は財産ですし…」。家族もいる。プロとして金銭面の条件も重要だ。ベストな選択肢はおそらくない。少しでもベターな答えを求め、今、悩みに悩んでいる。

 ≪金本監督改めてラブコール≫大和の残留を熱望している金本監督は「そりゃあ、そう(FA流出は困る)」と改めてラブコールを送った。その上で「1年間やる体力と打力がちょっと付けば、もう、文句なしのレギュラー」と来季構想の一端も明かした。この日は打撃指導も行い「左でできていることが、右打席でちょっとね。足の使い方ができていなかったから“だいぶ、できるようになったじゃないか”ということは話した」と説明した。

続きを表示

2017年10月29日のニュース