ソフト長谷川勇 13年首位打者が千金2ラン「最高の結果」

[ 2017年10月29日 06:36 ]

SMBC日本シリーズ第1戦   ソフトバンク10―1DeNA ( 2017年10月28日    ヤフオクD )

2回無死一塁 長谷川勇の中越え2ランに沸くソフトバンクベンチ
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 2ランの余韻に浸りながらのダイヤモンド一周。長谷川勇はベンチに戻る前、記念のマスコット人形をスタンドへ向かって投げ込んだが届かない。「残念でした…」と照れながらも笑顔がはじけた。

 人形はあと一歩だったが、アーチは文句なしだった。1―0の2回無死一塁から井納の145キロ直球を捉えた。「ランナー一塁だったので、右方向に打って最低でも進塁させようと思い、打席に入った」。高めに浮いた外寄りの球をバットのヘッドを利かせるようにして打つと、打球は中堅方向へ。「ホームランテラスに入り、最高の結果」。チーム打撃が、これ以上ない結果を呼び込んだ。

 日本シリーズ出場13試合目で飛び出した初アーチだった。今季は上林の台頭があり、レギュラーシーズンの出場数は自己ワーストの23試合。右足首痛で苦しんだ15年の30試合を下回った。それでも、楽天とのCSファイナルSでは10打数4安打。「1年間、ちゃんと練習はやってきたつもり。努力が実を結んで良かった」。13年にリーグ最多の198安打で首位打者を獲得した打撃職人の技は、ポストシーズンに入って輝きを増している。

 CSでのMVPで賞金100万円を獲得した内川が、25日に福岡市内の焼き肉店で主催した食事会。選手会長の長谷川勇は「また次、誰かが獲ればやりましょう!」とナインに呼び掛けた。ひょっとしたら今シリーズはこの男が――。ガッツポーズをつくったその右手で、レギュラーシーズンの悔しさを帳消しにする最高のタイトルをつかむかもしれない。 (森 寛一)

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2017年10月29日のニュース