阪神・中谷 初4番も…2度好機で凡退 金本監督「そうそうチャンスはない」

[ 2017年5月29日 08:10 ]

セ・リーグ   阪神2―6DeNA ( 2017年5月28日    甲子園 )

<神・D>5回、好機に捕邪飛に倒れる中谷
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 阪神は28日、DeNA戦(甲子園)に2―6で敗れて、今季最多となる3カード連続の負け越しを喫した。プロ7年目の中谷将大外野手(24)は通算120試合目にして初めて4番として出場。7回の犠飛で1打点を挙げたものの、初回と5回の得点機で凡退する拙攻が響いた。広島が勝利したため、5月5日以来となる首位陥落。一抹の悔しさは残ったが、交流戦で再奪首を目指す!

 9回表のマウンドにはドリスが立っていた。4点を追う状況でも守護神を投入。逆転を信じた金本監督のさい配だったが、報われることはなかった。午後5時17分に広島が巨人に勝利。それから約20分後に猛虎は敗れ、22日間守り続けてきた首位の座から陥落した。

 「(今はまだ)順位は、まったく関係ない」

 指揮官は2位転落の現実には目を向けなかった。まだ開幕から46試合目。シーズン序盤の順位に、一喜一憂することはない。ただ、今季最多を更新する3カード連続の負け越しには唇をかみしめた。日曜日の連勝も7でストップ。指揮官は敗因の一端を、精彩を欠いた主軸に求めた。

 「残塁は、いくつ…。チャンスで、どうやって打つかだけど。クリーンアップで、やっぱりチャンスで打たないと」

 首脳陣は積極的休養を理由に、福留のベンチスタートを決断していた。代役には前日27日のDeNA戦(甲子園)で途中出場ながらも6号アーチを放った中谷を抜てき。プロ7年目にして初の4番は、期待の表れに他ならなかった。5番には2試合連続で原口を起用。前日の1安打もさることながら、今永に対して今季の過去2試合で5打数3安打という好相性も考慮されたのだろう。福留、糸井、鳥谷らのベテランとともに今季の進撃を支えてきた若虎だったが一転、この日はことごとく沈黙した。

 「4回、5回(の攻撃)かな。(4回)無死一、二塁からの大和のライトフライとか。あとは中谷の打席とか。チャンスで点が入らないとね…」

 片岡打撃コーチも拙攻を悔やんだ。1―6の5回。1死二、三塁で迎えた中谷の第3打席だ。カウント1ボール2ストライクからの4球目。見逃せばボールとなる高めのチェンジアップに手を出し、捕邪飛に終わった。相手内野陣は前進守備を敷いておらず、内野ゴロでも得点を望めたケース。続く原口も二ゴロと新旧4番コンビの凡退が、勝敗の分岐点となった。

 「去年の終わりから言っているように、そうそうチャンスはないですよ。もう、だんだんチャンスは少なくなっていくわけですから。それを肝に銘じてやらないと」

 若手の成長に期待を寄せる指揮官はあえて、奮起を促した。順位は2位に転落しながらも、貯金は8。開幕から2カ月の戦いと同様、彼らの力なくして再奪取はない。向けられた厳しい言葉が、交流戦巻き返しの力となる。(山本 浩之)

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