阪神ドラ2小野 急変あぁ魔の3回 修正できずに終わった聖地デビュー

[ 2017年5月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2―6DeNA ( 2017年5月28日    甲子園 )

<神・D>3回2死一、二塁、宮崎に適時二塁打を打たれ、ガックリの小野
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 不完全燃焼の聖地デビューになった。甲子園初先発となった阪神ドラフト2位・小野は課題としてきた制球難が顔を出し、3回5安打6失点で降板。プロ初勝利は、またもお預けとなった。

 「(3回は)高めにボールが浮いてしまった。低めにしっかり投げられるようにしないと」

 初回1死三塁のピンチを乗り切るなど、2回まで3奪三振無失点と快調なスタートを切った右腕が、突如、崩れたのは1点リードの3回だった。

 1死から倉本、桑原に連続四球を献上し、2死二、三塁とされてロペスは、直球で完全に詰まらせた。中堅前への飛球に打ち取ったかに思われたが、捕球を試みた遊撃・大和に糸井が交錯する形で、ボールがこぼれ落ち、不運な2点二塁打で逆転を許してしまった。

 右の額付近に裂傷を負った糸井の治療を行うため、試合は約7分間にわたり中断。わずかな“間”がリズムを狂わせたのか、再開直後の筒香には四球を与え、宮崎に右翼線への適時二塁打を浴びた。極めつけは、戸柱に高めに浮いたフォークを捉えられ、右翼へ3ランを被弾。この回、一挙6失点の大炎上で試合の行方は決まった。

 「(中断の影響は)それよりも、四球が無ければああいうことにはなっていない。(四球を)1つ出した後の(桑原への)次のストレートの四球が。修正できなかった」

 プロ初登板となった前回21日のヤクルト戦(神宮)は4回1/3を8安打4失点も、金本監督は球威などを評価し、再びチャンスを与えていた。

 真価を示したかったマウンドでもがき苦しんだ姿に、指揮官は「ボール自体は良くなっている。あとはストライクを取るコントロールさえ良くなってくれば、まだまだ可能性はある。(次回登板は)これから相談します」と話すにとどめた。次回登板は、2軍からの昇格候補である島本らと天秤にかけられる模様だ。

 若きエース・藤浪、昨季10勝を挙げた岩貞もローテーションに不在な危機的状況で、その背にかかる期待は大きかったはず。リベンジの舞台を信じて、次こそ快投を期す。(遠藤 礼)

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