ソフトB柳田 投打で“回転”を意識 岸川氏「ゆで卵の効果は?」

[ 2017年2月11日 11:40 ]

ソフトバンク 柳田悠岐外野手 インタビュー(上)

バットを使い柳田(左)に打撃を指導した本紙評論家の岸川氏
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 日本一奪還を目指すソフトバンクで、最大のキーマンとなるのが柳田悠岐外野手(28)だ。昨季は右手薬指骨折で戦線離脱するなど、2年連続のトリプルスリーを逃した柳田にとっても、捲土(けんど)重来を期すシーズン。今年からスポニチ評論家の仲間入りを果たしたソフトバンクOBの岸川勝也氏(51)が、宮崎キャンプで柳田に直撃インタビューした。(構成・東山 貴実)

 岸川 キャンプも中盤。ここまでどうか?

 柳田 しっかりバットは振れているし、投げる部分でも順調に来ています。

 岸川 今朝もゆで卵を食べたの(※1)?効果のほどは?

 柳田 食べてないです。食事制限は自主トレまでで、キャンプ中は普通の朝食です。きっかけはグアムでの自主トレの時に、松田さんと阪神の糸井さんが呼んだトレーナーの先生に勧められて。腹回りとか全然違う。削ぎ落とされた感じがありましたね。走るのが凄く楽な感覚。体脂肪率は12%のままですが、体脂肪を落とし過ぎると、夏場にバテてしまうので。

 岸川 スローイングの部分でも順調と言っていたが、右肘の状態は(※2)?

 柳田 メチャ、上がってますね。自主トレの時はほぼほぼノースローで、投げても強くは投げていなかったんですけど、メディシンボールを使ったり、腕立て伏せがしっかりできていたので、キャンプに入って本格的に投げてみようと。投げ方、ボールの回転も意識しながらやっています。ただ、状態としてはまだ60%。ゆっくり、焦らず、治すことが最優先。

 岸川 投げ方も変えている。

 柳田 これまでのブーメランのような軌道ではなく、すっーといくように。いいボールの回転がいくように、肘が上がるように、感覚的に言うと背負い投げのイメージ。

 岸川 回転といえば、打撃でも“打球に強い回転をかけること”と話していた。

 柳田 そうです。飛距離を出すのもボールの回転。悪いときは、単純にバットが返るのが早くて、(トップから振り出して)ヘッドが下がるから、いい回転がいかない。ヘッドを立たせて、ボールの内側に入れたら、打球に強い回転がかかるイメージです。

 岸川 昨季はなかなか打球が上がらなかった。

 柳田 タイミングをずらされると、右腰が開いて、下に力が入らなくて、手だけでバットを操作する。だから、体と腕とバットが連動しないで、全てがバラバラになって…。バットが波打つから、ゴロも多くなる。納得できる凡打も少なかったですよね。

 岸川 4日には王貞治球団会長から「軽く振っているように見せて、スピンをかけて飛ばせ」と助言された。

 柳田 イメージは付くけど難しい。軽く振っては飛ばせないっス(苦笑)。踏み込むスタンスの幅を狭くしたり、重心も後ろの方がいいんですよね?ただ、どちらかというと、僕はボールに入っていきたいんで、受け身になったら駄目。一般的には重心は軸足の方がいいんでしょうけど…。

 ※1 グアム自主トレ中は、朝はゆで卵の白身8個分と野菜や果物、昼は鶏の胸肉360グラム入りサラダ、夜も鶏肉と魚中心。炭水化物はほとんど摂取せず、自身初めて高タンパク、低脂肪、低糖質の食事制限を敢行した。のちにダルビッシュ(レンジャーズ)がSNSで「あの食事が本当なら、筋肉を削るために頑張っている状態」と持論を展開し、話題に。

 ※2 15年11月に右肘手術。昨季終盤に痛みが再発し、昨年11月の侍ジャパンの強化試合への出場を辞退した。

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