桑原 全部初球打ちで菅野粉砕!安打&2点打&満弾で6打点

[ 2016年6月25日 06:30 ]

<D・巨>1回裏、梶谷のタイムリーで先制の生還をした桑原は笑顔

セ・リーグ DeNA12-6巨人

(6月24日 横浜)
 「ハマの元気印」が菅野を3球で沈めた!プロ野球は24日、セ、パ両リーグ同士の対戦が再開。DeNAは1番・桑原将志外野手(22)が2回に2点適時打を放つと、3回には5年目で自身初の満塁本塁打。防御率リーグトップの巨人・菅野智之投手(26)に対し、全て初球打ちで3安打6打点と大暴れした。チームは今季最多12得点で連敗を6でストップ。交流戦の嫌な流れを断ち切り、ド派手にリスタートした。

 この打席も初球に狙いを定めた。5―0の3回1死満塁、桑原は菅野の甘く入った146キロの直球をフルスイング。今季6号となる自身初のグランドスラムは、左翼席の最上段に突き刺さった。

 「迷いなくスイングした。甘い球が来たら振っていこうと思っていた。どの本塁打もうれしいが、チームに貢献することができたのでうれしい」

 突破口を開いたのも1番・桑原のバットだった。初回。初球の143キロの直球を詰まりながらも中前にはじき返し、1死後、梶谷の右前打で先制のホームを踏んだ。2回1死満塁でも再び初球の147キロ直球を中前へ運ぶ2点適時打。そして、3回の満塁本塁打で、菅野をマウンドから引きずり降ろした。たった3球で自己最多の6打点を叩きだした。

 ラミレス監督は試合前のミーティングで多彩な球種を持つ菅野に対して「追い込まれる前に積極的にファーストストライクを狙っていくことが重要」と攻略法を指示した。初回、打席に向かう桑原には再度「1球目からいっていいよ」と耳打ちした。指揮官の積極策を忠実に遂行。思い切りの良さが売りの桑原は、今季初球打ちはこれで21打数9安打、打率・429となった。

 苦い経験も生かした。前回対戦の4月22日の巨人戦(東京ドーム)では「1番・中堅」で先発出場も、菅野の前に3打数3三振と完全に封じられた。「切れが違うと思った」と差し込まれた直球をイメージし、今回は「振り負けないように」と強いスイングで直球をはじき返して見事にリベンジを果たした。

 チームはリーグ戦再開の試合で今季最多の12得点を挙げ、連敗を6で止めた。その立役者の桑原は「1番として自分がチームを勢いづけたいと思っていた」と白い歯をこぼした。ラミレス監督も「桑原はまさかあそこで本塁打を打つとはね」と称え、「ベストなリスタートを切ることができた」と大きくうなずいた。難攻不落の右腕を攻略した1勝は、チームに勢いを生む。(中村 文香)

 ◆桑原 将志(くわはら・まさゆき)1993年(平5)7月21日、大阪府生まれの22歳。福知山成美で主将を務めた3年夏は府大会準決勝で敗退し、甲子園経験はなし。11年ドラフト4位でDeNAに入団。1年目の12年10月1日の中日戦でプロ初安打。14年に内野手から外野手へ登録変更。1メートル74、78キロ。右投げ右打ち。

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