ロッテ12年目の“初勝利”交流戦明け初戦やっと勝った

[ 2016年6月25日 05:30 ]

<西・ロ>6回2死一、二塁、角中の右前適時打で生還した細谷はチームメートに出迎えられる

パ・リーグ ロッテ7-6西武

(6月24日 敷島)
 小雨が降る群馬で、ロッテ打線がヒットの雨を降らせた。1―5の6回2死無走者からの猛攻だった。1点を返し、なお2死二塁で1番・細谷。太田商時代に「群馬のゴジラ」と呼ばれた男は、プロ初の凱旋試合に燃えていた。前橋育英で甲子園優勝投手になった高橋光から左前適時打を放つと客席からは大歓声が湧き起こる。「群馬の先輩の意地。それだけです」と笑った。さらに打線がつながり、ナバーロの逆転左前2点打で一挙6得点の逆転劇だ。

 細谷は7回に三塁内野安打、9回に右中間フェンス直撃の二塁打を放ち、今季8度目の猛打賞。「細谷コール」が止まらない。客席では両親をはじめ中学・高校時代の監督、チームメートら30人を超える知人が声援を送っていた。上毛新聞敷島球場は高校3年夏の群馬大会決勝で敗れた場所。準決勝では高校最後の一発となる通算46号を放った。「客席のおじさんが手を出さなければ場外ホームランだった」と、いまも鮮明に覚えている。

 あれから11年。今季の安打は背番号と同じ「59」となった。過去10年間で記録した56安打をシーズン前半で超えた。28歳は「受け身になるんじゃなく、発散するだけにしようと割り切っていけた。とりあえずホッとした」と白い歯を見せた。

 チームは昨季まで交流戦明け初戦に11戦全敗。呪いのジンクスを振り払った伊東監督は「一瞬(連敗が)よぎったよ。勝つのと負けるのとではえらい違い。良い形で(次に)つなげられた」と声を弾ませた。貯金は今季最多タイの13。交流戦勝率2位の勢いのまま、最高の再スタートを切った。(渡辺 剛太)

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2016年6月25日のニュース