立大 33季ぶりVあと一歩届かず…力投の田村号泣「勝ちたかった」

[ 2016年5月23日 14:36 ]

<明大・立大>7回途中、3失点で降板する立大先発・田村

東京六大学野球春季リーグ第7週3回戦 立大1―3明大

(神宮)
 東京六大学野球の春季リーグ第7週3回戦が23日、神宮球場で行われ、立大は1―3で明大に敗れ、1999年秋以来となる今世紀初優勝を逃した。
 
 試合後の三塁ベンチ。立大・田村伊知郎投手(4年、報徳学園)は声を出して泣いた。3日連続の先発登板で6回2/3を6安打3失点と力投したが敗戦。三塁ベンチで明大ナインの喜ぶ姿、胴上げ、優勝インタビューを目に焼き付けた右腕は「勝ちたかったです。この春のすべてがかかった試合だった。あそこで粘り切れないのが自分の弱さ」と責任を背負い込んだ。
 
 前日までの1、2回戦で計12回、150球を投げていた。溝口智成監督からは前日の試合終了直後に先発を告げられた。「迷いなく決めた」という指揮官。田村も「もちろんそのつもりでいた。疲れはまったくなかった」という。5回まで1安打無失点と試合を作ったが、6回に先制点を献上。直後の7回1死三塁から中前適時打を放ち、自らのバットで同点に追いついた。しかし、その裏に代打・宮崎、加勢に連続適時打を浴びて勝ち越され、マウンドを降りた。
 
 3日間で計235球の熱投は実らず、33季ぶりの優勝にあと一歩届かなかった。溝口監督は「自分たちのペースで自分たちの戦いが精一杯できたと思う。もう一押し、1安打、先の1点が出ていれば流れがどっと来たと思う」と振り返った。田村については「これぐらいの投球をやってくれると思っていた」とたたえ、「よくやった」とねぎらいの言葉をかけた。
 14年秋にも王手をかけながら優勝を逃した。今回も悔し涙を流したが、雪辱を果たす舞台が秋に残されている。目を真っ赤に腫らした田村は「どんな展開でも打たれない絶対的な存在になっていかないといけない」と決意を新たにし、エースで主将の沢田圭佑投手(4年、大阪桐蔭)は「秋は最後のシーズンなので悔いを残さないようにやりたい」と力を込めた。

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2016年5月23日のニュース