男性同性愛者のコーラスグループ 国歌斉唱できず大リーグ機構に調査依頼

[ 2016年5月23日 11:22 ]

パドレスの本拠地ペトコ・パーク (AP)

 21日のパドレス―ドジャース戦の試合前、男性同性愛者によって構成されたコーラスグループが国歌を斉唱する機会を失うというトラブルに見舞われた。

 NBCスポーツなど米国の複数メディアが22日に伝えたところによると、約100人の同コーラスグループは、パドレスの本拠地ペトコ・パークに国歌斉唱を行う予定でグラウンド中央に集まったが、そのパフォーマンスの代わりに球場内には予め録音された女性ボーカルによる米国国歌が流れたとのこと。

 パドレス球団はこの件を「球場のコントロールルームのミス」としており、「球場で不快な思いをされた方々、そして遺憾の意を示しているコーラスグループの皆様に謝罪したい」と声明を発表。しかし、コーラスグループ側は「同性愛者を差別する者によって意図的に行われた可能性がある」との考えで、大リーグ機構に調査を要請した。

 さらに、サンディエゴの検察局に対しても、これが同市の定める人権を侵害したもので、偏見や憎悪から引き起こされた犯罪(ヘイトクライム)ではないかと捜査を依頼しているというから、パドレス球団にとっては、ただのミスでは済まされそうにない気配となってきた。

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2016年5月23日のニュース