メッセ今季初中4日も最短KO「あの風で点を取られた」

[ 2016年5月23日 08:10 ]

<神・広>3回表2死一、二塁、松山(左)に逆転となる左越え3ランホームランを打たれるメッセンジャー

セ・リーグ 阪神5-10広島

(5月22日 甲子園)
 “逆風”にさらされて阪神のメッセンジャーが天敵からの2発に沈んだ。4回途中で今季最短KOだ。

 「言っても仕方ないが、あの風で点をたくさん取られてしまった。調子自体は悪くなかった」

 分岐点は2点の援護を吐き出した3回だ。2死一、二塁で、4月22日の前回対戦でも被弾した4番・松山を迎えた。明らかにボールゾーンの147キロ高め直球をはね返された。強い浜風に乗り、左翼ポール際へ吸い込まれる打球を見送るしかなかった。「ボール球にしようとしたんだが、手の届くところに行ってしまった」。ここへ不運が重なった。連打を許して一、二塁。安部をカーブで空振り三振に仕留めたかに見えた。ベンチに引き揚げようとした右腕の足が止まり、表情が曇る。バットにかすってファウルとの判定。仕切り直しの直球を捉えられ、中堅フェンス直撃の2点適時三塁打を浴びた。4回は丸に左中間2ランを被弾。3回1/3を被安打8、今季ワーストの7失点で降板した。広島戦は通算27試合で10勝11敗、昨季は3戦3敗。決して相性が良くなかった。今季初の中4日登板にも「それは関係ない」と言い訳しなかった。

 金本監督は「風がね。松山のもどうだろうね。普段の風なら。今日は特に伸びたよね。(続投は)悩んだんだけどね。相性の悪さとか。まだ3回とか。開幕投手を務めたうちの勝ち頭。結果的に僕の判断ミス。代打を送らずに続投させて、その裏に打たれたんだから」と責任を背負い込んだ。

 これまで好投を続けた高橋も1球に泣いた。8回に4番手で登板。2死一塁で、やはり松山に右中間2ラン。「置きに行った訳ではないんですが…」と肩を落とした。この日、松山には4打数4安打5打点、エルドレッドには2打数2安打2四球。虎投は4、5番コンビを一打席も抑えることができなかった。香田投手コーチは「同じ打者に何度もやられるのは駄目。そこは反省してほしい」。“投壊”が招いた痛すぎる敗戦だった。(湯澤 涼)

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2016年5月23日のニュース