異例金一封ゲッツ!飛雄馬 ラミ監督が選ぶキャンプMVPに

[ 2016年2月27日 08:23 ]

キャンプMVPの今永(左)、飛雄馬(右)と笑顔を見せるラミレス監督

 DeNAのアレックス・ラミレス監督(41)は26日、沖縄・宜野湾での春季キャンプを総括し、キャンプのMVPに野手では5年目の飛雄馬内野手(24)、投手ではドラフト1位左腕の今永昇太投手(22=駒大)を選んだ。開幕前としては異例の金一封を贈呈。チームは27日に中日、28日に韓国ネクセンと練習試合(いずれも宜野湾)を行い、1年目のキャンプを打ち上げる。

 全体練習終了後、山口選手会長の音頭で手締めを行うと、ラミレス監督が円陣の中心であいさつ。そして、通訳を通して「皆さん、お疲れさまです。MVPを発表します!」と宣言。新人の今永とともに、野手では5年目の飛雄馬の名前が呼ばれ、大きな拍手が湧き起こった。

 ここまで実戦9試合で打率・464、2本塁打をマーク。指揮官は「守備だけではなく、打撃も良くなっている。ユニークな性格の選手。ムードメーカーとして、チームを引っ張っていってほしい」と評価した。そして、茶封筒を手渡した。中畑前監督も秋季キャンプでは金一封を贈っていたが、春季キャンプの「表彰」はなかった。今回は監督自らの発案という。

 飛雄馬は内野全ポジションを守れる万能性が魅力。当初、ラミレス監督は「1番・二塁」には実績ある石川の名前を挙げていたが、昨年11月に右肘の手術を受け、まだ実戦出場がない状況で「打者としての準備は40~60打席が必要。開幕は厳しいのかなと思う」。その上で「二塁は山下幸にも期待していたが、飛雄馬の成長を見ると彼が適任だと思う」と、石川が間に合わない場面の開幕スタメンを示唆した。

 昨季は自己最多の59試合に出場。今季は「アピールしなければいけない立場」と、ベンチでは誰よりも大きな声を出している。昨年12月に初めて参加したドミニカ共和国での筒香との武者修行も「全て勉強になった」と転機に。ひたむきに野球に取り組む姿勢が、指揮官の目に留まった。

 沖縄ではあと2試合、練習試合を行うが、事実上の「打ち上げ」。チームとしては、実戦でミスが出たことなどから「60点」と採点したラミレス監督だが「若い選手の成長を見ることができ、いいキャンプを過ごすことができた」と、新戦力の発見には手応えをつかんでいた。 (中村 文香)

 ◆飛雄馬(ひゅうま=本名・松井 飛雄馬)1991年(平3)3月17日、大阪府生まれの24歳。江の川から三菱重工広島に進み、1年目の09年から3年連続都市対抗出場。11年は8強入りに貢献した。11年ドラフト7位でDeNA入団。14年に1軍初昇格し、4試合に出場。昨季3月29日の巨人戦(東京ドーム)で初安打を放った。1メートル81、88キロ。右投げ右打ち。

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