広島・新井 黒田と1年ぶり“名勝負”だ「ぜいたくな練習」

[ 2016年2月27日 06:50 ]

逆シングルでゴロを追いかける黒田

 今年も「名勝負」が繰り広げられる。広島・新井貴浩内野手(39)が27日、コザしんきんスタジアムでシート打撃に登板する黒田博樹投手(41)と対戦することになった。昨年は第2打席で本塁打を放ったが、次打席では見逃し三振。通算2000安打と日米通算200勝を目前に控えた男と男の真剣勝負。果たして軍配はどちらに上がるか…。

 コザの春の風物詩と言っても過言ではない。日米通算193勝のレジェンドが投げ、通算1971安打の男が打つ。新井はシート打撃における黒田との対決に向け、謙虚に意気込みを語った。

 「ぜいたくな練習をさせてもらえて嬉しい。なかなか、そういう機会がないので…ありがとうございます。球筋を見るとか、そういう投手じゃない。失礼です。(打席に)立たせてもらえて光栄です」

 ただの「練習」ではない。2人の大ベテランが18・44メートルを隔て、真剣勝負する。対決の舞台は昨年と同様の形で出来上がった。チームは日本ハムとの練習試合のため名護へ移動。ベテラン組、外国人勢は残留となり、そこに黒田のシート打撃登板が組み込まれた。

 昨年は3打席立ち、2打席目にツーシームを左翼席へ運んだ。だが、3打席目は2球で追い込まれ3球目の外角ボールゾーンからストライクゾーンに入ってくるツーシームに見逃し三振。完全に“お返し”された形となった。投手としての凄さは身をもって知る。それだけに、ただひたすら謙虚に打席に立つ構えだ。

 新井自身は好調をキープする。沖縄2次キャンプ中の対外試合4試合中3試合に出場し計6打数3安打と結果を出し、守備走塁でも全力プレーを怠らない。今季の目標について「大きいの(本塁打)を打ちたいと思っている」と話す。この日も約1時間の特打を実行。昨季は7本に終わった本塁打を量産するため、バットを振り込んでいる。

 昨年の対決では、前日に黒田から「とりあえず新井のバットを折ります」と宣戦布告?されたため、新品のバット3本を持って球場入り。折られることはなかったが、投球が手元で動くため常に、リスクはつきまとう。

 「今年は(バットは)5本くらいかな…」

 万全の状態で、レジェンドの投球に向き合う。 (桜井 克也)

 ▼昨年の黒田VS新井 2月28日、黒田がコザしんきんスタジアムでシート打撃に初登板し、新井とは3打席対戦。最初の打席は中飛で2打席目は内寄りのツーシームを左翼席に被弾。新井が「子どもに自慢できる」と喜んだのに対し、黒田は「打った後のジェスチャーが長すぎて、米国だったら(次打席で)当てられている」と冗談交じりながらも悔しがった。3打席目はツーシームで見逃し三振。「2打席も打たれたら何を言われるかわからない」。新井は「ボールだと目を切ったらストライク。何が起こったかわからなかった」とバックドアに舌を巻いた。

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2016年2月27日のニュース